ネオラ・日本撤退の波紋㊥ 製品の自主回収、乗り越えた矢先の撤退

スキンケア6品13万本が対象に
 2月3日、来日した米国本社社長から日本のMLM事業終了を通告されたネオラジャパン(東京都目黒区)。その唐突さに会員、スタッフが驚きを隠さないのは、 昨年11月の米FTC(連邦取引委員会)による提訴後も、事業スケジュールや運営方針に変わりない方針が示され、実際そのように動いてきたことがある。
 直近の日本は1月日~14日にかけて、全国6都市で会社主催トレーニングを開催。リーダー会員によるコーチングのほか、米国本社幹部が出演するビデオトレーニングが行われた。
 昨年は、FTC提訴から2週間後の11月15日より、以前より予告されていたヘアケア製品の先行販売を開始。ヘアケアは同社初のラインで、 事前説明会を全国各地で開くなどプロモーションに力を入れたこともあって、開始後1日で予定数を完売していた。
 また、会員や関係者へ撤退を伝えるスタッフの言葉には、ある種の無念さも滲む。昨年の4月~9月にかけて、大規模な製品自主回収という大波を乗り越えていたからだ。
 自主回収の対象となったのは、主力の夜用クリームである「ナイトクリーム」をはじめ、昼用クリーム、ボディクリーム、目元用美容液、日焼け止め、洗顔料の6品。 「ナイトクリーム」は3ロット・計1万5492本が対象となり、もっとも多かったボディクリームは13ロット・計5万7660本が対象に。他は昼用クリームが1万弱、残り3品が各1万数千の本数で、 総数は約13万本に達した。
 本数が膨大となったのは、対象製品の出荷期間が16年6月~19年3月という長期間に渡ったことが理由。日本の正式開業は16年7月のため、 オープンから3年弱の売上の大部分を回収対象製品が占めたことになる。 (続きは2020年3月5日号参照)