海外MLM短信 米FTC 虚偽のコロナ予防宣伝に警告テレマーケ要望含め計50社に

 根拠なく新型コロナウイルスの感染予防や疾病改善を謳い、商品を販売していたとして、米FTC(連邦取引委員会)は4月14日、 宣伝や販売の中止を求める警告書を10社に送ったと発表した。従わない場合、事業の差し止めや返金を求める提訴を行う。 同15日には米FDA(食品医薬品局)と共同で1社を警告。過去の共同警告や、テレマーケティング支援企業に対する要望書と合わせ、 累計の警告・要望数は50社に達した。
 10社に対する警告は、3月26日~4月8日にかけて実施。ビタミンCが予防に役立つと謳ったサプリメント、 皮膚を頑丈にすることでウイルスを撃退するという顔用ブラシ、細胞に働きかけて免疫力を高める音波発生器、など。いずれもFTC法に反する、 科学的根拠に基づかない主張を行っていた。宣伝は業者のWEBサイトやフェイスブック、インスタグラムで行われていた。
 FDAとの共同警告は3月6日~4月15日、27社に対して実施。販売されていた商品はホメオパシードラッグ、CBD(カンナビノール)製品、 エッセンシャルオイル、コロイド銀サプリメント、漢方薬などで、ソルトセラピーなどの役務系も見られた。
 また3月27日と4月3日の2度、ロボコール(自動音声電話システム)方式で虚偽の宣伝・販売を行わせないため、 テレマーケティング支援企業計13社に要望書を送付。虚偽の宣伝を含むロボコールの依頼を請け負ったり、行ったりすることは違法で、 積極的な法的措置に着手する用意があるとしている。