アイビー 20年3月期 強化製品が復調、売上高14%増

販売組織の在庫調整が進展
 アイビー化粧品(本社・東京都港区、白銀浩二社長)の2020年3月期は、売上高が前期比14.9%増の38億3200万円となった。 同社は3月25日付で業績予想を下方修正したが、強化製品の美活液「レッドパワーセラム」などの受注が伸びたことを受けて、2ケタ増収を確保した。
 損益面は、売上原価率が同4.9ポイント低下の、販管費率が同23.3ポイント低下の73.6%となった結果、 営業損失は5400万円(前期は9億8900万円の損失計上、経常利益は2400万円(同10億3500万円の損失計上)、 当期利益は4500万円(同10億3600万円の損失計上)と、営業損失が大幅に縮小した。同社は第2四半期に実施する美容液「リンクルローション」および 第4四半期に実施する美白化粧品の販促キャンペーンによって、多くの収益を確保するビジネスモデルを展開しており、第1四半期および第3四半期は 損失計上となる傾向にある。
 今期は、前年度に続いて「私はアイビー」をテーマに、同社の販売員や愛用者の掘り起こしを図った。販売環境支援策としては、 ランクアップを促進する営業の仕組みや教育体制、教育プログラムの見直し、スマホ販売・決済アプリ「アイビーレジ」の機能拡充と普及、 Webを活用した組織コミュニケーションツール、中国越境サイトによる販売組織支援の開設などを行った。
 製品面では、第2四半期に同社初の機能性表示食品として「GABAバランス」を発売し、ニーズの掘り起こしを図った。また、 11月にボディケアシリーズ「ガーランドボディシャンプー」など4品、12月にメーク製品「アイビーメークアップコレクションビューティインテグレーション」、 栄養機能食品「スレンディスタイルスープタイプ」「スレンディスタイルジュースタイプ」などを発売した。また、「レッドパワーセラム」および 「ホワイトパワーセラム」を引き続き注力商品として販売促進を行った結果、受注数量はそれぞれ対前年度比44.9%増、25.3%増となった。 一方、有償先行販売を予定していた美容器「アイビービューティパートナー」が、新型コロナウイルスの影響で中国から調達するリチウムイオン電池の 納期見通しが立たず、製品化に間に合わなかった。
 部門別では、化粧品部門は売上高が同10.5%増の32億3100万円。内訳は、スキンケアが同13.1%増の27億2000万円、メークアップが 同4.5%減の3億2600万円、ヘアケアが同5.4%増の1億4300万円、その他化粧品が同10.5%増の4100万円。このほか、 サプリメントなどの美容補助商品は、初の機能性表示食品を投入したことなどから、同49.7%増の5億6100万円と大幅増となった。 化粧雑貨は同5.5%増の3900万円。
 2021年3月期については、新型コロナウイルスの影響が経済活動全般に広がっており、不透明な要素が多いとした上で、 引き続きレギュラー製品の底上げと強化製品(レッドパワーセラム、ホワイトパワーセラム)の拡販に努める。通気業績予想は、売上高40億円(前期比4.3%増)、 営業利益2億2500万円、経常利益2億円、当期利益1億5500万円を見込む。