19年の台湾MLM市場

過去最高の935億NTドル 2割増の健食がけん引

 台湾FTC(公正取引委員会)が実態調査をもとに7月2日までにまとめた2019年(1〜12月)の多層次傳銷事業(MLM、連鎖販売取引)企業の総売上高は、 前年比12.7%増の935億4100万元ニュー台湾ドル(約3306億円、以下NTドル、グラフ参照)だった。円ベースでも8.5%増と拡大。 10年ぶりのマイナス成長だった18年から一転、過去最高額を更新した。一方、調査で聞いた20年の売上高見通しは「増加」が38.0%(前年比3.6ポイント低下)、「横ばい」が?・3% (同1.5ポイント低下)、「減少」が20.7%(同5.1ポイント上昇)で、昨年より減収を見込む会社の割合を高めている。
 実態調査は今年2月〜3月に実施。営業実態が確認された334社(前年比12社減)の有効回答を集計した。年間売上が10億NTドル(約35.3億円)以上の 会社は20社で、前年から1社減。この20社で総売上高の72.5%を占めた。1億NTドル(約3.5億円)未満は251社で、総売上高の5.0%を占めた。 
 品目別の売上ランキングは「栄養食品(健康食品)」がトップで前年比20.9%増の608億7300万NTドル。総売上高の65%を占め、売上増をけん引した。 2位は「美容保養品(化粧品)」で同13.7%増の148億300万NTドル、3位は「清潔用品(ホームケア製品)」で同15.0%減の38億100万NTドル。
(続きは2020年7月23日号参照)