シャルレが退職者募集

全社員の45%対象、支援金上乗せ 体制スリム化へ本部制の廃止も
 シャルレ(本社・神戸市須磨区、奥平和良社長)は1月13日、希望退職者を募集することを発表した。同日開催の取締役会で決議したもので、募集期間は13日〜3日。3月31日付の退職扱いとなり、 退職金に加えたセカンドキャリア(以下SC)選択支援金の支給、再就職支援を行う。また、「経営体制のスリム化」(発表より)を目的とした組織変更にも着手。本部制を廃止し、各部署を社長直轄とする。 変更は4月1日付の予定。
50歳以上と嘱託の120〜130人対象
 退職者の募集は、SC選択支援制度の一環として行うもの。制度の対象は、21年3月末時点で50歳以上の社員と再雇用嘱託社員。同社経営企画部によれば、対象者の数は「120人〜130人」で、 全社員の45%に相当するという。前期(20年3月期)の人件費は25億7500万円、昨年3月末時点の従業員数は277人。
 所定の退職金に上乗せして支払われるSC選択支援金の額は「年齢に応じて決定」(経営企画部)する。希望者に対する再就職支援は、再就職支援会社を通じて行う。
 SC選択支援制度の実施は「コロナ禍の状況においた働き方改革を推進する中で、自身の専門性や強みを当社外で発揮することを希望するなど、 社員の自立的なキャリア形成を支援する」「中長期的な人員構成の適正化の一環」(発表より)としている。
 なお、退職者募集にともない発生する費用は13日時点で未定。同社の退職者募集は06年2月以来となり、前回は約60人の募集に対して79人が応募。割増退職金約9億円を計上した。
 また、今期(21年3月期)は8〜12月の5カ月を対象として役員報酬の返納を実施していた。返納額は常勤取締役5人が月20%、社外取締役2人と監査役3人が同10%。 今期の業績見通しは、売上高が前期比約15%減の約132億7700万円(本紙推定単独ベース)、経常損失が12億3500万円、純損失が18億4000万円(各連結ベース)。
営業戦略、人事、事業開発を刷新
 組織変更は、社長の下に配置されていたマーケティング本部、営業本部、管理本部の3部門を廃止。3部門の下に配置されていた計8部署は、うち2部署を刷新して社長直轄とする。
(続きは2021年1月21日号参照)