ナリス化粧品 2020 年度の男性育休取得率20%に

=働きやすさ℃蜉痰ノ環境整備= 取得者の3分の2が長期育休

 ナリス化粧品(本社 ・大阪市福島区、村岡 弘義社長)では、20 20年度における男性 社員の育児休暇取得率 が20%となった。夫婦 で育休を取得するケー スもみられ、社内にお ける男性の育休取得に 対する前向きな空気感 が醸成されているとい う。
 同社では、「働き方 改革」という言葉が注 目される以前から、産 前勤務以外の制度につ いて、性別を問わず同 じ制度の適用を認めて きた。2017年には、 育児と介護に関わる人 のための両立支援とし て「サポートブック」 を作成し、一般社員だ けでなく、管理職の理 解を深める教育を行う など環境整備を行って きた。また、男性の育 児休暇取得のための理 解を深める目的で、2 020年6月には「パ パブック」を作成。@ 男性育休取得の現状、 A育休取得の必要性、 B育休取得のメリッ ト、C育休取得の準備、 D育休取得体験者談、 EQ&A という内 容で、社内で男性でも 育休取得しやすい環境 整備を進めている。 「パパブック」を作成 した背景には、日本で は男性の育児休暇取得 率が極めて低いという 実情がある。雇用均等 基本調査によると、日 本の男性の育休取得率 は10%未満にとどまっ ている。一方、ナリス 化粧品では、2018 年年度は15.4%、2 019年度は28.6%、 2020年度は20% で、直近3年間の平均 は20%となっている。 また、男性育休取得者 のうち、3カ月の長期 育休を取得したのは6 人中4人で、3分の2 に該当する(2018 年度〜2020年度)。 同社では、2007年 に3カ月の育休取得を した男性社員が初のケ ースだが、その後は役 職者の育休取得事例な どが、いわゆる社内の 空気感≠変える契 機となり、育休を複数 取得する社員も出てく るなど、育休を取得し やすい環境が作られつ つある。

 ナリス化粧品では、 独自の制度の充実化や 進化を図り、2016 年には「女性の育児休 業復職率」を連続10年 100%で達成した。 さらに、2017年に は、「育児休業後の女 性の定着率」において、 3年連続で100%を 達成したほか、201 8年 には、「女性管理 職比率」が10年間で2 倍超に、2019年に は、 「正社員女性比率」 が10年間約20ポイント アップ(34%→53%) と、働きやすい職場環 境が着実に構築され た。これらの取り組み は社会的にも評価され ており、2018年1 2月には、「forb es japan w omen awar d」、2020年2月 には、「大阪市女性活 躍リーディングカンパ ニー優秀賞」をそれぞ れ受賞した。