海外MLM短信 20年のDS世界市場

2.3%増の1793億ドル 米14%増、中国は2年で半減

 訪問販売協会世界連盟(=WF DSA、米ワシントンDC、ロジ ャー・バーネット会長)が7月1 日までにまとめた2020年の世 界のダイレクトセリング市場規模 (小売ベース、付加価値税含まず) は、各国が新型コロナウイルス禍 の影響を大きく受ける中、最大市 場である米国が伸ばしたことなど を受け、米ドルベースで前年比2 .3%増の1793億ドル(約19 兆703億円、米ドルレート基準 はIMF年間平均)となった。過 去10年で初のマイナス成長だった 19年(4.3%減)から再び拡大 させた。販売員の総数は4.6% 増の1億2539万7538人 で、前年に続き過去最高を更新し た。
 国別市場規模で上位20カ国(表 参照)の世界シェア率は90.9% で、19年(90.2%)から0.7 ポイント上昇した。
 1位の米国(401億ドル)が 13.9%増と伸長。コロナ禍で販 売活動のオンラインシフトが加速 するとともに、サイドビジネスや 健康関連商材に対するニーズの高 まりが追い風となった。
 一方、2位の中国(191億8 300万ドル)は20.0%減。30 .0%減だった19年に続く大幅減となり、世界1位だった18年(約 357億ドル)の半分近くに縮小 させた。
 中国は19年、大手直鎖の製品利 用者死亡問題を契機に、政府当局 が健康食品業界を対象とした大規 模な規制に着手。直鎖業界も営業 ・販売活動の自粛、縮小を余儀な くされていたところ、20年もコロ ナ禍で大きなダメージを受けた。 WFDSAのレポートによれば、 中国を除いた世界市場規模の前年 比は5.8%増。
 3〜5位は、3位のドイツ(1 79 億6700万ドル)が0.9 %増、4位の韓国(177億48 00万ドル)が1.6%増と伸ば した一方、5位の日本(154億 1100万ドル)は3.4%減で、 2年連続のマイナス成長だった。
(続きは2021年7月8日号参照)