東京都まとめ・「若年層」の消費生活相談分析

成人後に急増「サイドビジネス商法」「マルチ」「クレ・サラ」は21歳がピーク

 東京都が10月29日までにまとめた「若年層(18〜24歳)」に関わる消費生活相談概要によると、成人となるタイミングで、 副業や内職による収入を誘う「サイドビジネス商法」の相談が急増する傾向が浮かび上がった。「マルチ商法」や、 強引にクレジット契約やサラ金で借入させる「クレ・サラ強要商法」の相談は21歳がもっとも多く、未成年契約取消し権が使えなくなるタイミングで被害が増える実態を指摘。 来年4月の成年年齢引き下げ後は、新たに成人となる18〜19歳で相談が急増する可能性も示唆している。

目立つ健康食品とデジタルコンテンツ

 概要は、都内で寄せられた18〜20年度の若年層相談を分析。16〜18年度の相談件数は6700件台で大きな増減がなかったものの、19年度は8035件、 20年度は8376件と増加傾向がみられた。
 年代を「18〜19歳」「20〜21歳」「22〜24歳」に分けると、各年度において「20〜21歳」の件数は「18〜19歳」の2倍以上となっており、成年年齢を境として急増していた。 相談者の性別は女性が過半数を占め、属性は「給与生活者」が46.0%、「大学生等その他の学生」が36.7%を占めた。
 20年度において、各年代で件数の多い商品・役務のトップ3に入ったのは、「健康食品」「他のデジタルコンテンツ」の2つ。「20〜21歳」ではエステティックサービス、 「22〜24歳」では賃貸アパートもトップ3に入った。

サイドB商法、29歳以下で若年ほど多く

 同じく20年度において、若年層相談を内容キーワード≠ゥら分析すると、「サイドビジネス商法」が「20〜21歳」と「22〜24歳」で急増し、トップ?内にランクイン
(続きは2021年12月2日号参照)