ポーラの商品政策を読む 巻き返しの勝算はどこに
「リンクルショット」の新アイテム 来年1月発売、売上目標27億円
コロナ禍を機に、消費者のライフスタイルや価値観が多様化した結果、消費行動にも変化がみられるようになったのは周知のとおりだ。
ダイレクトセリング化粧品市場では、長年にわたって「美白」と「エイジングケア」の2大ニーズをなぞりながら、各社が独自のポリシーで製品開発を進め、
支持を集めてきた。ポーラ(本社・東京都品川区、及川美紀社長)では、営業戦略では脱・従来型サロン≠掲げると同時に、
商品政策では市場トレンドに合わせてラインアップを展開。来年1月には、シワ改善ブランドとして認知されている「リンクルショット」シリーズの新製品を発売し、
動きが鈍い売上回復に弾みをつける狙いだ。勝算はどこにあるのか。
▲計4回開催した新製品発表会
10月3日、東京・青山の会場とオンラインのハイブリッド形式で開催された新製品発表会は、11時の初回を皮切りに、計4回開催され、
大勢のメディア関係者が出席した。会場となった「スパイラルホール」は、シワ改善ブランド「リンクルショット」のイメージカラーであるオレンジで彩られ、
ポーラが新製品にかける力の入れ具合をうかがい知ることができた。同社の新製品発表会は、
例えば7月に発売したパーソナライズドブランド「アペックス」もそうだったが、各ブランドを象徴するカラーや雰囲気を会場にも反映させ、
スピーチする人物もそのブランドに合わせた装いで揃えるなど、ダイレクトセリング化粧品のリーディングカンパニー≠ニして存在感を示していると言えるだろう。
▲スピーチする取締役>
執行役員の御後章氏
発表会で紹介されたのは、「リンクルショット メディカルセラム デュオ」(税込1万9800円、2025年1月1日発売)。
冒頭でスピーチした取締役執行役員の御後章氏は、ブランドに合わせたカラーの衣装で登壇。ブランド初となる「2剤配合のアイテム」によって、
「リンクルショットは新たな時代に突入する」と言及し、ブランド強化の起爆剤となる位置づけであることを示唆した。続いて、
リンクルショットプロダクトリーダーの田中美帆氏による製品紹介、ポーラ化成工業研究所の中西類子氏による特徴成分などの説明が行われた。会場では、
実際の製品も配布され、「2剤配合」という特徴をもつアイテムの実際の使用感を体験する時間も設けられた。
(続きは2024年10月24日号参照)