社説 今こそ「女性の活躍推進」を
「女性の活躍推進」は、早急に解決しなければならない課題の1つだ。自民党の長い歴史の中で初の女性党首が誕生したが、この動きが他の組織や民間企業にもプラスの波及効果をもたらすことが期待される。一方で、ダイレクトセリングは黎明期から女性の力によって支えてられてきた市場であり、販売現場のリーダーだけでなく、企業のトップも女性が務めるケースが少なくない。〝女性の活躍推進後進国〟であるこの国において、ダイレクトセリングは先進業界だと言えるだろう。
日本の次のトップが女性となるか確定していないが、ダイレクトセリング化粧品分野では、5年余前に最大手で初の女性トップが誕生し、話題を呼んだ。昨年までポーラの社長を務めていた及川美紀氏だ。任期中、及川氏はサステナビリティ方針を策定し、ジェンダー、年齢、地域格差といったさまざまな「壁」の解消を掲げた。「人材活躍」では、女性の役員比率や管理職比率について、2029年までに女性役員比率を30%~50%に、女性管理職比率を50%以上にそれぞれ引き上げる目標を設定した。また、社内にダイバーシティ推進委員会を設け、女性の活躍推進、LGBTQ+、海外人材など、多様な価値観やバックグラウンドをもつ人材を集めることで、時代の変化に柔軟に対応する体制の構築をめざすとした。ポーラではまた、全国の自治体と包括連携協定を締結し、地域における女性の活躍推進や就職支援に関するイベントなどを実施している。多様性の時代とはいえ、委託販売チャネルは依然として女性販売員の力に頼るところが大きい。組織の高齢化、それに伴う組織力の低下という課題に対し、地域と連携した方策を進めることで人材を発掘したいところだ。
他社においても積極的な動きがみられる。ナリス化粧品では、従来の産休・育休制度に加え、2012年に復職支援金の支給、育休期間の在職年数への加算、時短勤務・勤務時間のシフト、子の看護休暇の導入、子が小学校6年生まで時間外勤務の免除といった大幅な制度見直しを実施。その結果、研究開発部門で女性が結婚・出産後も継続的に活躍できる環境が整い、同部門の6割以上を女性社員が占めるように。全体でも2012年から2025年までの間に女性社員比率が19%から39%に上昇したほか、女性管理職比率なども同様に上昇した。これらの実績が評価され、大阪・関西万博における経済産業省特許庁(JPO)および世界知的所有権機構(WIPO)の協力として創設されたEXPO 2025 JPO―WIPO AWARDで「女性活躍推進部門」で受賞した。
経営、研究開発、販売現場、いずれの分野でも女性の力がますます必要とされる。「女性の活躍推進」の先進業界としてさらなる取組みが期待される。
日本の次のトップが女性となるか確定していないが、ダイレクトセリング化粧品分野では、5年余前に最大手で初の女性トップが誕生し、話題を呼んだ。昨年までポーラの社長を務めていた及川美紀氏だ。任期中、及川氏はサステナビリティ方針を策定し、ジェンダー、年齢、地域格差といったさまざまな「壁」の解消を掲げた。「人材活躍」では、女性の役員比率や管理職比率について、2029年までに女性役員比率を30%~50%に、女性管理職比率を50%以上にそれぞれ引き上げる目標を設定した。また、社内にダイバーシティ推進委員会を設け、女性の活躍推進、LGBTQ+、海外人材など、多様な価値観やバックグラウンドをもつ人材を集めることで、時代の変化に柔軟に対応する体制の構築をめざすとした。ポーラではまた、全国の自治体と包括連携協定を締結し、地域における女性の活躍推進や就職支援に関するイベントなどを実施している。多様性の時代とはいえ、委託販売チャネルは依然として女性販売員の力に頼るところが大きい。組織の高齢化、それに伴う組織力の低下という課題に対し、地域と連携した方策を進めることで人材を発掘したいところだ。
他社においても積極的な動きがみられる。ナリス化粧品では、従来の産休・育休制度に加え、2012年に復職支援金の支給、育休期間の在職年数への加算、時短勤務・勤務時間のシフト、子の看護休暇の導入、子が小学校6年生まで時間外勤務の免除といった大幅な制度見直しを実施。その結果、研究開発部門で女性が結婚・出産後も継続的に活躍できる環境が整い、同部門の6割以上を女性社員が占めるように。全体でも2012年から2025年までの間に女性社員比率が19%から39%に上昇したほか、女性管理職比率なども同様に上昇した。これらの実績が評価され、大阪・関西万博における経済産業省特許庁(JPO)および世界知的所有権機構(WIPO)の協力として創設されたEXPO 2025 JPO―WIPO AWARDで「女性活躍推進部門」で受賞した。
経営、研究開発、販売現場、いずれの分野でも女性の力がますます必要とされる。「女性の活躍推進」の先進業界としてさらなる取組みが期待される。
