社説 次世代ビジネスの基準
全般的には苦境から脱却しつつあるダイレクトセリング業界だが、実態は企業によって異なっている。1面で報じているように、大手・老舗でも直近業績の推移にはバラつきがある。
最大手のポーラは、直近の2025年12月期第3四半期において、委託販売チャネルの苦戦が全体業績に影を落とした。同チャネルは、コロナ禍によって、販売組織の高齢化と引退、それに伴う営業組織の縮小という問題が顕在化した。サロンビジネスを業界に定着させた旗手だが、かつての成功体験がかえって業態改革を難しくさせてしまっているのかもしれない。小林社長のもと、データの積極活用やデジタルツールによる情報発信、チャネル横断の顧客管理などの事業改革を進めており、来年には新しいサロン戦略が本格的にスタートする予定だ。
一方、小林社長の古巣であるオルビスは引き続き業績面でも好調に推移しており、ポーラの苦戦をカバーしている。オルビスも以前は他の通販ブランドとの競合で厳しい環境にあったが、化粧品ブランドとしてのあり方を見直し、ロゴやビジュアルの変更、さらには〝売れる商品〟の構造を変え、より高い価格帯のブランドで新規およびリピート顧客を獲得していくスタイルを構築することで、V字回復につなげた。ポーラも10年前にリブランディングを実施し、その後の過去最高業績につなげたが、その勢いはない。
老舗ダイレクトセリング化粧品の中でも、ノエビアホールディングスは堅調に推移している。サロンビジネスを展開する企業の多くがコロナ禍で店舗数を減らしたのに対し、同社が展開する代理店ベースの店舗は2000店舗以上を維持しており、地域における顧客接点としての機能を依然として確保している。ポーラの「ポーラ ザ ビューティー」などの店舗が大幅にその数を減らしているのとは対照的と言える。そのノエビアでは、化粧品事業をダイレクトセリングで展開するカウンセリング化粧品部門と、一般店舗やドラッグストアなどで流通するセルフ化粧品部門に分けており、セルフ化粧品は常盤薬品工業で展開。カウンセリング化粧品、セルフ化粧品、いずれもグループの柱という位置づけだ。
ポーラとノエビアのグループ戦略は、似て非なるものだ。ポーラは、ポーラ、オルビスともに高機能路線で、ポーラではそれが特に顕著。対してノエビアでは、カウンセリング化粧品はハイブランド、「なめらか本舗」などのセルフ化粧品は一般向けと、明確な差別化が図られている。ただし、どちらの企業も1つのチャネルに絞らず、ブランドや展開を変えて幅広くニーズを掘り起こしている点が共通している。こうした動きは、他の企業にも広がっており、デジタルツールの活用と合わせて次世代のスタンダードとなっていく可能性もある。
最大手のポーラは、直近の2025年12月期第3四半期において、委託販売チャネルの苦戦が全体業績に影を落とした。同チャネルは、コロナ禍によって、販売組織の高齢化と引退、それに伴う営業組織の縮小という問題が顕在化した。サロンビジネスを業界に定着させた旗手だが、かつての成功体験がかえって業態改革を難しくさせてしまっているのかもしれない。小林社長のもと、データの積極活用やデジタルツールによる情報発信、チャネル横断の顧客管理などの事業改革を進めており、来年には新しいサロン戦略が本格的にスタートする予定だ。
一方、小林社長の古巣であるオルビスは引き続き業績面でも好調に推移しており、ポーラの苦戦をカバーしている。オルビスも以前は他の通販ブランドとの競合で厳しい環境にあったが、化粧品ブランドとしてのあり方を見直し、ロゴやビジュアルの変更、さらには〝売れる商品〟の構造を変え、より高い価格帯のブランドで新規およびリピート顧客を獲得していくスタイルを構築することで、V字回復につなげた。ポーラも10年前にリブランディングを実施し、その後の過去最高業績につなげたが、その勢いはない。
老舗ダイレクトセリング化粧品の中でも、ノエビアホールディングスは堅調に推移している。サロンビジネスを展開する企業の多くがコロナ禍で店舗数を減らしたのに対し、同社が展開する代理店ベースの店舗は2000店舗以上を維持しており、地域における顧客接点としての機能を依然として確保している。ポーラの「ポーラ ザ ビューティー」などの店舗が大幅にその数を減らしているのとは対照的と言える。そのノエビアでは、化粧品事業をダイレクトセリングで展開するカウンセリング化粧品部門と、一般店舗やドラッグストアなどで流通するセルフ化粧品部門に分けており、セルフ化粧品は常盤薬品工業で展開。カウンセリング化粧品、セルフ化粧品、いずれもグループの柱という位置づけだ。
ポーラとノエビアのグループ戦略は、似て非なるものだ。ポーラは、ポーラ、オルビスともに高機能路線で、ポーラではそれが特に顕著。対してノエビアでは、カウンセリング化粧品はハイブランド、「なめらか本舗」などのセルフ化粧品は一般向けと、明確な差別化が図られている。ただし、どちらの企業も1つのチャネルに絞らず、ブランドや展開を変えて幅広くニーズを掘り起こしている点が共通している。こうした動きは、他の企業にも広がっており、デジタルツールの活用と合わせて次世代のスタンダードとなっていく可能性もある。
