社説 不招請勧誘規制論、再浮上の懸念
1月より、特定商取引法の見直しに向けた議論が始まる。DS関連の争点は、訪問販売が点検商法やレスキュー商法、連鎖販売が後出し・モノなしマルチなど。いずれも、消費者委員会や消費者系団体が長年に渡り、法改正による抜本的対策を求めてきた。したがって、争点となること自体は予想の範囲内と言っていい。問題は、見直しの検討の過程で、どのような規制の案が浮上するかだ。
議論を行う会議体は、消費者庁が設置する「デジタル取引・特定商取引法等検討会」。デジタル取引というワードから分かる通り、WEB取引全般のトラブルも重要な争点。具体的には、SNS・チャットを使った悪質な通販型勧誘、所謂ダークパターンへの対策などになる。
前者のSNS等勧誘は、22年頃から法改正による対策を求める声が高まっていた。が、同庁は消極的で、春に公表された消費者基本計画でも、執行強化と消費者への注意喚起に触れるにとどまっていた。
しかし、同庁長官と取引対策課長の異動、新内閣発足なども背景に方針は180度転換。前回改正を検討した20年以来、6年ぶりに議論が始まる。
この議論において、懸念されることの一つが、不招請勧誘規制論が再燃する可能性だろう。関連の消費者トラブルの増加傾向や、所謂「施行後5年見直し」規定を根拠に改正を求めてきた団体は、訪販と電話勧誘販売におけるオプトイン型規制の導入を提言してきた。
そして、訪販で争点となる点検商法やレスキュー商法は、その手口に”不意打ち性”が大きく関与している。事前に電話等でアポイントを取得したり、WEB広告を見た消費者から修繕等の依頼を受けるなど、表面上、不招請の要件を回避しているケースもみられる。しかし、消費者の意向を無視した勧誘・点検で、いきなり高額な代金を請求するやり口には”不意打ち性”を見出すことができる。
先に触れた、SNS・チャットを使った悪質な通販型勧誘についても、弁護士会は、電話勧誘販売と同様の”不意打ち性”を主張してきた。デジタル取引のトラブル対策においても、”不意打ち性”が重要な論点になってくる可能性がある。
現行法はすでに、氏名等明示義務や再勧誘禁止、勧誘を受ける意思の確認など、不招請勧誘に関わるトラブルを抑止するためのルールが存在する。しかし、これらに実効性がないという主張が唱えられることは容易に想像できるだろう。
15年の消費者委員会の「特定商取引法専門調査会」では、不招請勧誘規制をめぐって激論がかわされた末、最終的に規制強化は見送られた。ただ、別の言い方をすれば、10年前に大きな前例があることになる。注視を怠るべきでない。
議論を行う会議体は、消費者庁が設置する「デジタル取引・特定商取引法等検討会」。デジタル取引というワードから分かる通り、WEB取引全般のトラブルも重要な争点。具体的には、SNS・チャットを使った悪質な通販型勧誘、所謂ダークパターンへの対策などになる。
前者のSNS等勧誘は、22年頃から法改正による対策を求める声が高まっていた。が、同庁は消極的で、春に公表された消費者基本計画でも、執行強化と消費者への注意喚起に触れるにとどまっていた。
しかし、同庁長官と取引対策課長の異動、新内閣発足なども背景に方針は180度転換。前回改正を検討した20年以来、6年ぶりに議論が始まる。
この議論において、懸念されることの一つが、不招請勧誘規制論が再燃する可能性だろう。関連の消費者トラブルの増加傾向や、所謂「施行後5年見直し」規定を根拠に改正を求めてきた団体は、訪販と電話勧誘販売におけるオプトイン型規制の導入を提言してきた。
そして、訪販で争点となる点検商法やレスキュー商法は、その手口に”不意打ち性”が大きく関与している。事前に電話等でアポイントを取得したり、WEB広告を見た消費者から修繕等の依頼を受けるなど、表面上、不招請の要件を回避しているケースもみられる。しかし、消費者の意向を無視した勧誘・点検で、いきなり高額な代金を請求するやり口には”不意打ち性”を見出すことができる。
先に触れた、SNS・チャットを使った悪質な通販型勧誘についても、弁護士会は、電話勧誘販売と同様の”不意打ち性”を主張してきた。デジタル取引のトラブル対策においても、”不意打ち性”が重要な論点になってくる可能性がある。
現行法はすでに、氏名等明示義務や再勧誘禁止、勧誘を受ける意思の確認など、不招請勧誘に関わるトラブルを抑止するためのルールが存在する。しかし、これらに実効性がないという主張が唱えられることは容易に想像できるだろう。
15年の消費者委員会の「特定商取引法専門調査会」では、不招請勧誘規制をめぐって激論がかわされた末、最終的に規制強化は見送られた。ただ、別の言い方をすれば、10年前に大きな前例があることになる。注視を怠るべきでない。
