コロナ禍下で多様化するニーズ 生活様式の変化、健康意識に対応

創意工夫で強みを発揮 コロナ対応≠フ商品・サービス

▲リモート映え≠キるメークを提案
     (ワミレスコスメティックス)
 新型コロナウイルスの感染拡大によって、日常生活は大きな変化を強いられた。第1波のピークは過ぎたとみられるが、首都圏では依然として 新たな感染者が連日のように報告されており、第2波への備えを怠ってはならない。ダイレクトセリング業界においても、既にオンラインセミナーや オンラインでの会員登録など、非接触型のビジネスモデルを導入する動きがみられるが、商品やサービスにおいても、ウィズコロナ℃梠繧見据えた 施策が相次いでいる。社会情勢が変われば、それに合わせて消費者の価値観も変化していく。企業やブランドの強みを堅持しつつ、 アンテナを張り巡らせて多様化するニーズをキャッチすることが求められている。
対策講じてサロン営業自宅でのケアを重視

 7月に創立40周年を迎えるワミレスコスメティックスでは、コロナ禍によって「ワミレスサロン」をはじめ、さまざまな活動が制約を受ける中で、 さまざまな情報を発信して、販売員のモチベーション維持を計ってきた。サロンでは、感染防止対策を徹底した上で、各地域の販売会社の下、 営業活動が行われている。また、数々のショーやイベントのバックステージを担当してきた選抜美容チーム「ワミレスラスティングビューティー(WLB)」は、 関連イベントの中止・延期に伴い活動が停滞している状況が続いているが、そんな中でも公式ブログにおいて「自宅で出来るケア」を紹介し、販売員、 顧客のつながりを維持するよう努めている。一例では、コロナ禍でマスク着用が増えている中、皮膚との接触時間が長いため肌荒れする人が増えていることから、 マスク使用時のスキンケアについて提案。また、テレワークが推奨されて自宅で過ごす時間が増えている分、以前の生活に比べてケアが疎かになっている人も いることから、自宅でもUVケアをすることの重要性や、オンライン会議などでリモート映え≠キるメークのポイントを紹介。 また、リニューアル発売したベースメイクアイテム「フェイスリキッドコントロールA」「フェイスリキッドコントロールA」について、ユーチューブの 公式チャンネルで取り上げ、特徴と使い方をアピール。顧客と直接会う機会が減る中、コロナ禍下のライフスタイルに合わせたアプローチでニーズの 掘り起こしを図っている。
 シーボンでは、「フェイシャリストサロン」が、6月1日から通常通りの営業内容・営業時間に移行した。これに伴い、オンライン予約も再開した。 同社は、緊急事態宣言の発令を受けて4月27日から大型連休明けまで直営店108店舗の営業を休止。5月11日からは営業を順次再開したが、 来店が過密とならないよう予約制限やオンライン予約の休止を行っていた。現在は、引き続き店内の過密を避けるために予約制限を行うほか、 健康チェック、マスクの着用、手指消毒など徹底するほか、メイクサービスおよびにメーク品の貸出し中止を当面の間継続し、顧客とスタッフの感染防止に努める。 また、通常1500円(税込)のトライアルプランを6月30日まで1000円で提供し、コロナ禍によって落ち込んだ新規顧客の来店を促す構え。 また、5月7日には植物由来のアルコールを用いた手指用ローション「ハンドリフレッシャーA70」を発売。引き合いが多く、原料・資材の調達が整い次第再生産し、 社会的ニーズに対応していく構え。
生活リズムの整え免疫賦活の需要増

 ナリス化粧品では、外出自粛要請が続いた4月〜5月、不規則な生活によって4割以上の女性がコロナ太り≠経験したことを踏まえて、規則正しい生活や、 それぞれに合ったリフレッシュ・リラックス方法で健康な心身を維持することを訴求している。具体的には、@栄養バランスのとれた朝食、 A体重の増減は1カ月で5%まで、B超環境を整えるを掲げ(プリダージ部プリダージ課・健康管理士の杉浦俊史氏による)、 同社の「ぐーぴたっ 豆乳おからビスケット」や、「食べるシェイクPLUS」など、バランスのよい食生活をサポートするアイテムによって、 コロナ禍下でも生活リズムを整えていくことを提案している。
 ヤクルト本社は、乳酸菌の免疫賦活の働きなどで需要が増えていることなどから、5月25日に生菌含有食品「マルチプロバイオティクスサプリメント」を Amazon限定アイテムとして発売した。ヤクルト類に入っている「乳酸菌シロタ株」と、ミルミル類に入っている「ビフィズス菌BY株」を同時に摂取できる アイテムで、旅行や出張が多いビジネスパーソンをメーンターゲットに訴求している。
▲特許取得のコッコミクサ
抽出物を含有した
   「クロスタニン藻の凄い贈り物」と
    特許証(日健総本社)
   
抗ウイルス%チ許取得噴霧タイプの飲料

 微細藻類(マイクロアルジェ)の健康食品をはじめ、化粧品、日常食品など幅広い分野で展開する日健総本社は6月中旬、噴霧式の清涼飲料水 「クロスタニン藻の凄い贈り物」(50ミリリットル×10本、税込2万1600円)を発売し、コロナ禍下のライフスタイルをサポートするアイテムとして 訴求していく。
 同商品は、微細藻類「コッコミクサ」の抽出物を主成分とした飲料。コッコミクサは極寒の地に生息する藻類で、多糖類を細胞の外に出す珍しい性質を持ち、 基礎研究では脳細胞の崩壊を保護する作用が確認されている。同商品のほか、機能性表示食品「クロスタニン藻類DHAカプセル・プラス」や、 天然物複合食品「クロスタニン一生健康」など、同社商品に幅広く活用されている。コッコミクサに期待される有用性の一例として、 愛知医科大学感染・免疫学教室との産学連携の共同研究成果によって、「抗ウイルス剤及びその製法」特許を取得している(特許第5597160号)。 同社によると、実証実験では過去に世界的に蔓延した流行株、古典的なインフルエンザ8株種においてウイルス感染を抑制し、感染メカニズムが同じタイプの さまざまなウイルスにも有効と考えられるという。
 「クロスタニン藻の凄い贈り物」は、喉の粘膜を保護するための最適な量のコッコミクサ抽出物が配合されている(東京農業大学・江口文陽教授監修)。 噴霧タイプで、口腔内に繰り返し噴霧することで、コッコミクサ抽出物を摂取できる。1回あたり3〜5プッシュで、携帯サイズで外出前や電車に乗る前、 人混みなど、気になる時に使用できるのが特徴。
 同社によると、コロナ禍の影響によって、プロポリス商品やコッコミクサ含有商品の反応が増えていることから、新アイテムを発売して会員のニーズに 対応できる体制を強化する方針。