半数の女性が「無香料の顔用スキンケア」派=化粧品の香りに関するアンケート調査=

=化粧品の香りに関するアンケート調査=妊娠・出産など契機、7割が肌トラブル「改善

 ナリス化粧品(本社・大阪市福島区、村岡弘義社長)がこのほど実施した香りに関する調査によると、顔用スキンケアでは半数の女性が無香料を好むことが分かった。
 調査は2020年1月30日〜2月10日にインターネット上で実施。対象は20歳〜59歳の女性約1万5000人で、このうち無香料のスキンケアおよび メークアイテムを使用している約1000人を対象に、香りに関する調査を行った。
 まず、約1万5000人の女性を対象に、「使用している無香料のアイテム」について質問したところ、「顔用スキンケア」が49.6%で最も多かった。 これに、「ファンデーションなどのベースメーク品」が47.5%、「口紅などのポイントメーク品」が41.4%、「日焼け止め」が39.0%、 「ハンドクリーム」が28.4%などと続く。年代別では、若年層のほうが無香料アイテムを使っている傾向が多い。無香料のスキンケア・メークアイテムを使用し、 かつ子どものいる20歳〜59歳の女性約500人のうち、妊娠・出産の両方、もしくはどちらかをきっかけに無香料のスキンケア・メークアイテムを使い始めたのは、 20代前半で46%、後半では31%となった。また、30代前半では26%、後半では18%、40代では10%、50代では3%となっている。また、 20代では2.5人に1人、30代では5人に1人が妊娠・出産を機に無香料アイテムを使うようになったことが分かった。
 20歳〜59歳の女性約1000人に、スキンケア・メークアイテムの表記を調べるとき、何を重視するかと質問したところ、最も多いのは「無香料」で28.1%と なった。次いで、「原産国」が25.6%、「無着色」が22.55%、「アルコールフリー」が22.1%、「アレルギーテストの有無」が20.1%などとなった。 また、無香料のスキンケア・メークアイテムのイメージは、トップが「肌にやさしい」(39.3%)で、これに「安心できる」(31.5%)、「安全」 (24.0%)、「敏感肌用」(23.5%)、「原材料にこだわっている」(17.3%)などと続いた。
 無香料のスキンケア・メークアイテムを使用している20歳〜59歳の女性約1000人対し、無香料のアイテムを選ぶ理由を聞いたところ、 「色々な香りが混ざるのが嫌だから」(28.9%)と「肌にやさしいから」(28.5%)がほぼ同率でトップとなった。このほか、 「香りがするものが苦手だから」(25.7%)、「安全だから」(20.1%)など。また、20歳〜59歳の男女約1000人に、 「香りが苦手、もしくは気になる場所」について聞いたところ、女性では「電車の中」(52.5%)、「エレベーターの中」(48.6%)、「飲食店」(36.2%)、 男性では「電車の中」(39.0%)、「エレベーターの中」(33.5%)、「職場」(30.3%)がそれぞれ上位を占めた。「百貨店などの化粧品売り場」は、 女性が31.6%、男性が26.9%となった。
 無香料のスキンケア・メークアイテムを使用している20歳〜59歳の女性約1000人に、それらを使い始めたきっかけについて聞いた結果、 「香料で気分が悪くなった」が26.2%で最多。次いで、「選んだアイテムがたまたま無香料だった」(25.6%)、「肌トラブル」(17.2%)などとなった。 また、無香料のスキンケア・メークアイテムに代えて肌トラブルが改善したかを聞いた結果、69.6%が「改善した」と回答した。
▲ナリス化粧品初の
無香料化粧品「ドレッシーク」
 調査結果を踏まえ、同社では、化粧品市場では、「香りを楽しむ」という付加価値で複雑で上質なアロマを楽しめるアイテムも増えている一方で、 無香料のアイテムを望む声も多いと指摘。また、スキンケアにも無香料を求める女性は約半数に上り、無香料スキンケアの需要が多いことが分かったとしている。 香り付き製品はさまざまなラインナップがあるが、スキンケアやベースメーク、ポイントメークの香りは、シャンプーは香水と異なり周囲の人にまで 気づかれることはないが、香りに対して敏感な人、香料にアレルギーをもつ人が多いことから、さまざまな理由で無香料アイテムが使われていることが窺えると分析。 妊娠や出産といったライフステージの変化をきっかけに無香料アイテムに代える傾向は若年層で多くみられ、「育児中でも綺麗でいたい」ニーズや、 出産後も早くから職場復帰する女性が増えたことも背景にあるのではないかとしている。
 同社では、1981年に化粧品の無香料化に成功し、以来、一貫して無香料のスキンケアおよびメーキャップ品の開発を行っている。匂いの不快感だけでなく、 香料による肌トラブルを背景に無香料アイテムが用いられていることを踏まえ、純度の高い原料の開発・採用から、匂い移りのない工場管理を徹底することで、 安全・快適、効果の高い化粧品を提供していくとしている。