教材訪販2社に停止6カ月、グループ4社も公表

中国経産局が特商法処分
「今日決めて」 子ども泣いても勧誘
 中学生向け学習教材の購入を断っても執拗に勧誘したり、夜間に長時間の勧誘を行ったりしていたとして、中国経済産業局は2月4日、 学習教材訪販の「ワンズウェイ」(以下ワ社、所在地・大阪市港区)と、グループ会社で同業の「U―werk(ユーウェルク)ホールディングス」 (以下U社、所在地・東京都渋谷区)に特定商取引法違反で各6カ月の業務停止命令および指示を行った。ワ社代表の「前田正大」とU社代表の「藤原完」には業務禁止を命じた。 また、同種・類似の違法行為が行われる可能性が高いとして、同業のグループ会社4社の社名も公表した。
 認定した違反行為は勧誘目的不明示、再勧誘、書面不備、威迫・困惑、迷惑勧誘。「ニューレコード」と呼ぶ中学生向けの学習教材、 「検定診断」と呼ぶ学力診断テストを訪販で取り扱っていた。
 ワ社の事例によれば、消費者宅を訪れ、「勉強のことでアンケート調査を行っています」などとのみ説明。アンケートに回答後、 テストの受験を勧められた消費者が「受けられない」と断っても、勧誘を続けた。
 また、同席した子どもが疲れて泣き出したため、「今日は帰って下さい」と告げても、「今日決めてもらわなければ困る」と告げて執拗に勧誘を続け、契約を結ばせていた。 夜間、3時間を超える長時間の勧誘も行っていた。
 交付した契約書面には、役務の提供時期の記載がなく、赤字・赤枠による書面の内容を十分に読むべき旨≠フ記載が行われていなかった。
(続きは2021年2月18日号参照)