シャルレ3月期

MLM事業は 営業損失10億円、上場後で初の赤字


コロナ響き衣料品20%減、化粧品17%減

 シャルレ(本社・神戸市須磨区、奥平和良社長)の21年3月期連結における下着等MLMの「レディースインナー等販売事業」は売上高 (一部ボーナス支払い費用等含まず)が129億1900万円、セグメント損失(営業損失)が10億5700万円となった(グラフ参照)。 同事業のみの非連結決算だった前期との比較は、売上高が17.6%減。同事業における営業利益ベースの損失計上は、98年の上場後で初めて。 新型コロナウイルス問題による販売現場の活動縮小等の影響で、主力の衣料品、化粧品が苦戦した。
 同社は昨年8月にシャワーヘッドメーカーを子会社化。これを含む全体の業績は、売上高が137億7100万円(同メーカーの構成比は約6%)、 営業損失が7億7500万円、経常損失が7億2900万円、純損失が13億2900万円。
 損益に寄与した事象は、前期末の拠点再編にともなう廃止支店の賃料、コロナで見送った出張旅費、製品の受注減にともなう配送費減少など。 一方、減収をはじめ繰延税金資産の取崩し、衣料品サンプルの無償提供、追加報酬の支払いなどが響いた。今年1月の希望退職募集には8人が応募し、 応募者に支払う支援金と再就職支援会社に支払う費用で計5000万円を計上した。
 22年3月期見通しは売上高163億円(前期比18.4%増)、営業利益6億円、経常利益6億1500万円、純利益2億7000万円で、黒字転換を計画する。
 「レディースインナー等販売事業」の製品カテゴリー毎の売上は、衣料品が同19.7%減の94億9600万円、化粧品が同16.8%減の19億7000万円、 健康食品が同0.6%増の10億6000万円。外出自粛要請にともなう活動の停滞に加え、海外の取引先における生産停滞で新商品の発売を延期したことなどが響いたという。
(続きは2021年5月27日号参照)