「リーウェイ」に停止6カ月、2年で売上136億円 消費者庁が特商法処分

プラセンタ健食で「病気治る」、「儲かる」トークも
プラセンタ健康食品を飲めば「病気が治る」と告げたり、連鎖販売取引に参加すれば「儲かる。稼げる」と告げていたとして、 消費者庁は8月3日、「リーウェイジャパン」(所在地・東京都港区)に特定商取引法違反 (不実告知、断定的判断の提供)で6カ月の取引等停止命令、指示を行った。代表取締役の「林?鋒」、 ゼネラルマネージャーの「陳建欣」に業務禁止も命じた。 同社はシンガポールを本拠地とするリーウェイ(Riway)の100%出資子会社で、 代表取締役がグループCEOを兼ねていた。
▲リーウェイが販売していた鹿胎盤サプリメントの
   「パーティアプラセンタ」(会社サイトより)
 取引等停止命令で禁じられるのは連鎖販売取引の勧誘、申込受付、契約締結。なお、処分を行った同庁取引対策課によれば、 同社は、既存会員が同社から商品を新たに購入しようとする場合、その都度、同社に追加の連鎖販売契約を申し込み、 締結しなければならない仕組みを採用していたため、既存会員による商品購入も停止命令の対象に含まれる。
 追加契約の仕組みはリエントリー≠ニ呼ばれ、自分自身を新規として勧誘・紹介する形を取っていた。 取引対策課は、リエントリー≠ノともない、改めて概要書面と契約書面を交付する義務について「法令上の仕組みからするとそうなる」 「基本としては交付の義務がかかるという整理をしている」とした。リエントリー≠フ際、 実際に交付が行われていたかについては「(同庁で)確認していない可能性はある」 「PIO―NETの苦情相談をみると(新規登録時に)『書面交付されていない』という事案はあった」とした。
 同社は14年の設立。いわゆるプレマーケティングを経て、18年6月に開業した。過去2期は19年12月期=約56億円、 20年12月期=約80億円の計約136億円を売り上げていた。連鎖販売の会員数は延べ約7万人。会社の従業員数は約40人。 名古屋市、大阪市、福岡市、大分市に支店を設けていた。
 「パーティアプラセンタ」と称する鹿の胎盤が主成分の健食を主力に、化粧水や美容マスクを取り扱っていた。 報酬プランはバイナリーとユニレベルの複合型を採用していた。
 初回登録時に購入が必要な商品セットは4種類が用意され、もっとも高額なダイヤモンド=i税込み31万5000円)では、 いわゆる追加ポジションが3カ所付与された。
 報酬はRW≠ニ呼ぶ独自のポイントで支払い、税抜き購入額で83.5円につき1RWを付与。 月2回、現金に交換でき、現金化した金額の10%を手数料として徴収していた。
(続きは2021年8月19日号参照)