シーボン ブライダル事業を開始

=シーボン マリアージュサロン= フェイシャリストサロンなど資産活用

大ヒットアイテム 傷の治りに着目

 シーボン(本社・東京都港区、崎山一弘社長)は9月1日、結婚相談所事業として、東京・六本木に「シーボン マリアージュサロン」を開設した。 化粧品、エステと美容事業で培ってきたノウハウを活かし、既存・新規顧客のライフステージに関わる分野の開拓を進める狙い。
 同社は6月25日、新規事業として「ブライダル情報サービス事業」を立ち上げることを発表。 化粧品の製造販売、アフターサービス提供といった既存事業の強化とともに、シーボンとしての事業を多様化することで、 経営基盤の強化を図るとしてきた。
▲東京・六本木にサロンを開設
 「シーボン マリアージュサロン」の特徴は、同社がこれまで展開してきた事業と連動したサービスにある。 一例として、女性向けのプランでは、「婚活応援ケア」として、「シーボン フェイシャリストサロン」での肌のお手入れが受けられる。 独自の東洋式フェイシャルケアや化粧品によって肌をトリートメントし、婚活をサポートするという。 また、男性向けのプランでは、「似合わせカット」を提供。東京・六本木および恵比寿にある直営美容室「ニーフ」をはじめ、 提携美容室で毎月ヘアカットを受けることができる。
 このほか、婚活コーチによる個別指導などによって、婚活をサポートする。 また、アドバイザーはシーボンで美容部員やカウンセリング、スタッフ教育などの経験をもつスタッフが担当する。 同事業では、日本最大級の結婚相談所連盟(IBJ)に加盟。 IBJの会員数は約7万人で、毎月4万3000件以上のお見合いを提供しているという。

 民間シンクタンクの矢野経済研究所の調査によると、2020年のブライダル関連市場規模は1兆2838億円で、 前年比46.9%減と大幅な縮小が見込まれる。コロナ禍によって挙式のキャンセルや延期が相次いだほか、 挙式を実施しても3密の回避を目的に招待客を減らすなど、1回あたりの単価が下落しており、厳しい状況にある。 同市場は、若年人口の減少や価値観の多様化を背景に、2.3兆円〜2.5兆円で推移してきた。2021年は、 ワクチン接種の拡大などによってある程度の回復は見込めるものの、2019年以前の水準に戻るのは難しいとみられる。
(続きは2021年9月9日号参照)