ライフバンテージジャパン 塩川 英一 社長 トップインタビュー 

前期政策 感染防止を最優先「ビジネスのドライブ、抑制」

 ライフバンテージジャパン(東京都目黒区)の21年6月期は売上高が前期比4.1%減の43億9176万円となった。 コロナ禍の中、感染防止対策を最優先とする事業方針も背景に、ビジネス会員の新規登録や愛用会員のオートシップで苦戦した。 同期の状況や取り組みを塩川英一社長に聞いた。
(インタビューはZOOMで9月9日実施)
▲ライフバンテージジャパン 塩川英一社長
ビジネス登録時の注文売上、30%減

  ―――約1%の増収だった20年6月期に対して、21年6月期は約4%の減収となった。
 「上半期は2.2%減に収まったが、下半期が5.9%減と落ち込んだ。売上の減少は経営者として許せることではない。 結果を受け止める必要がある。一方で、利益は前年度よりも出すことができた。 また、落とした売上は、今後の計画と取り組みによって十分に取り戻せる範疇と考えている」
  ―――売上に響いた要因は。
 「注文のタイプ別にみると、もっともダメージが大きかったのは、ディストリビューター(=ビジネス会員)登録時の新規注文の部分。 前年度に比べた売上が月平均で1100万円ほど下がった。パーセンテージでいうと約30%減。12カ月の累積で1億円を超えるマイナスとなった」
  ―――オートシップと都度注文はどうだったか。
 「定期注文からの売上はほとんど変わらなかった。スポット注文は逆に増えて、月平均で約600万円の増額。パーセンテージで約?%増だった。 ただ、新規注文のマイナスをカバーするほどではなかった」
 
愛用会員の定期注文件数が減少

―――新規注文の苦戦は、新規登録数と初回購入単価のどちらが響いたか。
 「新規登録のほう。前年度より毎月100人ほど減った。新規注文の金額の減少は月平均で3000円くらい。 パーセンテージで約4%減と小幅だったが、新規登録は約27%減。特に、2度目の緊急事態宣言と重なった第3四半期(21年1〜3月)が厳しかった」
  ―――愛用者の注文状況は。
 「カスタマー(=愛用会員)は、新規は3%ほど増えたが、定期注文からの売上が月平均で約7%減、金額で約700万円減ったことが響いた。 注文あたりの単価は微減だったが、件数が月1000件ほど落ちた。ディストリビューターは毎月の注文ボリュームがコミッションに関わってくるが、 カスタマーはそうではない。コロナ禍で、経済的な優先順位を判断された方がいたと思う」
  ―――減収の要因としては、ビジネス会員の新規減が大きかったことになる。考えられる理由は。
(続きは2021年10月7日号参照)