書面電子化・第3回ヒアリング 「真意の承諾立証は困難」、経団連が反発

アナログ契約∴ネ上の要求は「過剰」
 国セン・消団連は 明示的説明、適合性確認を要求

 改正特定商取引法の「書面電子化」運用ルール策定のため、消費者庁の「特定商取引法等の契約書面等の電子化に関する検討会」は10月27日、 オンライン開催した第3回ワーキングチーム(以下WT)で3組織をヒアリングし、電磁的交付の要件となる消費者の承諾の取得をめぐって、業界団体側から、 承諾が真意に基づくか否かの立証責任を事業者が負うことは困難とする意見が示された。消費者団体側は、承諾の実質化を図るためとして、 契約内容等の明示的説明やメールの送受信等のスキルチェックを事前に義務付けるべきとした。第4回のWTは11月25日の予定。

一貫性、整合性ある要件を要求

 第3回会合に出席した組織および意見者は@日本経済団体連合会・根本勝則専務理事 A全国消費者団体連絡会・浦郷由季事務局長B国民生活センター・丸山琴野相談情報部相談第1課長。  @は、書面・押印・対面原則の撤廃を進める政府の規制改革によって、株主総会や不動産の重要事項説明、建築確認申請のオンライン化が進んだことを例示。 特商法では、オンライン英会話や結婚紹介サービス、ホームセキュリティの訪販を事例に書面電子化が求められたことに触れた。
 その上で、消費者保護を実現する上で問題となるのは契約の内容が真意どうかであり、「紙でもデジタルでもそれぞれに応じて消費者保護をすべき」と主張。 電磁的交付を行うことに真意の承諾を求めることは「他に類を見ない」もので、「事業者には消費者の真意を立証することは困難」 「アナログ契約以上に消費者の真意が何かの立証を求めることは過剰な要求」と述べた。
 また、紙による書面交付より手続きを複雑化することは、電磁的交付を望む消費者の利便性を阻害し、事業者側もデジタル活用に消極的となるとして、 デジタル化を進める政府方針や電子化を認めた他の法令に照らし、「一貫性、整合性のある要件を設定すべき」と求めた。

「手段異なれば方法も変わる」

 これに対して、WT委員からは、紙と電子で書面の一覧性や告知機能が異なってくる点や、 消費者の明示的意思表明や交付義務がもつ消費者保護機能の確保などを求めた参院附帯決議に対する考え方が問われ、 @は、消費者保護のためにデジタルならではの優れた機能の活用が考えられ「アナログの紙と同じ方式でなければならないということではない」「伝達手段が異なる場合、 消費者保護の方法も変わってくると考える」と応答した。
(続きは2021年11月11日号参照)