DS化粧品 勢い増す高級化粧品

アフターコロナの需要回復追い風
美白・エイジングケアで差別化競争


 コロナ禍では、〝おうち美容〟人気などを背景に、高機能・高付加価値を訴求する化粧品や美容アイテムの需要が高まったが、〝アフターコロナ〟となった現在も、そのトレンドは継続している。ダイレクトセリング化粧品分野では、需要回復の動きを踏まえて、 最高級・最高峰クラスのブランドをテコ入れする動きを強めている。化粧品市場では、ライフスタイルや価値観の多様化を受けて、それぞれのニーズに対応できるブランドの開発が進んでいる。同時に、〝シワ改善〟 や、エイジングケア、美白など、コロナ禍前から引き続いてニーズの高い分野に、最新の研究開発の成果をフィードバックし、独自成分や処方を採用した新アイテムの投入も目立つ。

▲ナリス セルグレース フォーミュラ
(ナリス化粧品)

現代女性のニーズとらえた美容液


 ナリス化粧品は来年1月21日、最高級スキンケアブランド「セルグレース」から、「ナリス セルグレース フォーミュラ」(税込2万3100円)を発売する。 「セルグレース」シリーズでは、創業90周年を記念し、2023年1月21日に最高級スキンケアブランド「セルグレース」6品を全面リニューアルした。 その後、ベースメイクの「セルグレース」10品もリニューアルを行い、1年間をかけてブランドの認知拡大を図ってきた。「セルグレース」は、 50代以上の女性の肌の変化に着目した研究に基づいて、1995年に発売したスキンケアブランド。当初、4品でデビューし、2006年に美容液「フォーミュラ」 を追加アイテムとして発売した。「フォーミュラ」は、発売後は、50代以下の若年層にも受け入れられ、世代を超えて支持された結果、 セルグレースを代表するアイテムに成長。現行品の4代目「フォーミュラ」は2013年に発売したもので、今回は10年振りのリニューアルとなる。
▲ホワイトショット フェイシャルセラム
(ポーラ)
「フォーミュラ」は、コロナ禍の2021年度には、前年度の売上対比116%と、発売8年目に最高売上を記録し、2023年9月末時点での累計販売本数は、 132万本超となった。コロナ禍を経て、「自分の心身に向き合い、お金と時間をかける」と考える女性が増加していることを踏まえ、 「フォーミュラ」がそのような生き方をもつ女性にとって、 満足感や充実感の一助となっているようだ。

(続きは2023年12月14日号参照)