ダイレクトセリング・「消セン回り」の現在 A フォーデイズ

会員数、前回訪問時の相談件数を加味
問題把握ならエリア毎にフォロー研修


 ダイレクトセリング企業のコンプライアンス担当部門が消費生活センターを訪問して、自社に関わる苦情相談の有無等の状況を把握し、問題行為の早期排除・是正に活かすことを目的とした「消セン回り」。連載の2回目はフォーデイズ(本社・東京都中央区)の取り組みを紹介する。
 フォーデイズの直近の売上高は約319億円(24年3月期)。MLM業界4位の大手であり、会員数は活動ベースで約23万人に達する(同3月期末)。連載1回目で紹介した日本アムウェイと同様、会員の活動エリアが全国に広がることもあって、以前より「消セン回り」を積極的に行っている。
 「消セン回り」の担当部門は、法務・コンプライアンス部のコンプライアンス室。現在、3名が在籍しており、都道府県が運営する消センと、県庁所在地の市の消センを訪問している。法務・コンプライアンス部以外の部門の従業員が「消セン回り」に同行することはないという。
 訪問先の判断は、当該消センの管轄内にある会員の人数や、前回訪問の際に把握した苦情相談の件数・内容を加味して行っているという。主要な消センは、年に1〜2回の頻度で定期的に訪問している。
 「消セン回り」で提供を依頼している主な情報は、自社に関する苦情相談の件数とその中身、苦情相談が寄せられた時期、相談者の属性など。苦情相談の中身は、法令違反が疑われる行為を含む可能性が考えられるため、特に重要と位置付ける。

(続きは2025年5月1日号参照)