何が起きた? モデーア事業終了
3月分報酬支払われず、世界共通システムが停止
日本法人は清算へ、製品在庫の取扱いなど焦点に

▲過去5年における外資MLMの日本事業終了事例

▲一昨年に離脱≠オた米トップリーダーは、米本社を相手取った反訴の訴状で、米本社株式の過半数を所有するZキャピタルグループが十分な投資を行っていないと主張していた(写真はZキャピタルグループのWEBサイト)
米本社従業員も寝耳に水
4月14日、モデーアジャパンのWEBサイトに事業の終了を告げるこのような文面が掲載された。米本社がサイトで事業の「閉鎖(closeourdoors)」を発表したタイミングは、日本時間の4月12日午前。日本の告知より2日速く、いきなりの幕切れ≠ヘすぐさま業界に衝撃をもたらした。
旧ニューウエイズとして90年後半にプレマーケティングを始め、01年に開業。ピークの07年8月期に日本単独で約670億円を売り上げ、会員数は約53万組に達した。その後、15年に報酬プランを大幅に変え、社名とブランドをモデーアにチェンジ。本紙推定売上は23年度で約120億円(卸ベース)。元従業員の一人は「少なく見積もっても純粋な売上が50億円以上はあったと思う。数万人規模の熱烈な製品ファンを抱えていたはず」とつぶやく。
現役の従業員の一人は「本当にびっくりした」と打ち明けた。事業終了は、日本のみならずオーストラリア等の海外法人や米本社の従業員にとっても寝耳に水=B関係筋の一人によれば、日本・オーストラリア等を管轄していたアジア太平洋ゼネラルマネージャーにも事前の伝達はなかったという。一部の米メディアの報道によれば、米本社では所謂ロックアウトが行われたという。
4月25日付の振込、行われず
海外は2月、英国でアフィリエイト型の販売モデルを試験的にスタート。既存のMLMモデルを強化・補完するプログラムと位置づけ、事業領域の拡大に着手した矢先だった。
突然の事業終了は、当然ながら現場に大きな混乱をもたらしている。中でも大きいのが、報酬の支払いが行われていないことだ。