モデーア事業終了の波紋 米国で新会社2社、組織移動先の候補に

元リーダー会員ら設立、急造感も否めず



▲米グループの移動先として、元リーダー会員が設立したMakeWellness社(=写真はWEBサイト)とNueva社の2社が浮上
 MLM業界を驚かせたモデーア(米ユタ州)の突然の事業終了。具体的な理由はいまだ謎に包まれている一方、国内外のフィールドでは、放り出される形となった会員らの移籍≠ェ注目を集めている。最大の市場だった米国では、2年前に離脱≠オた元トップリーダーの新会社が組織移動先の候補に浮上。また、終了が明らかとなった直後に急遽立ち上げられた別の新会社も組織獲得に乗り出した。既存の同業他社も含めたせめぎあいが熱を高めている。

 モデーアが展開していた主要地域は、本社があった米国を筆頭に日本、オーストラリア・ニュージーランド、インド、欧州など。業界に健康特需≠もたらしたコロナ禍では、同社も恩恵を受け、2020年度〜2021年度のグローバルセールスは過去最高レベルに達した模様だ。米国では、ソーシャルセリングの手法も上手くはまった。旧ニューウエイズ時代の07年、同社は日本だけで約670億円を売り上げる最初の全盛期を迎えた。その当時を想起させるような盛り上がりを見せたという。
 しかし、米国時間の4月11日、本社が突然の事業終了を発表。日本を含む海外市場も一斉に終了するという急転直下の事態となった。
 フィールドの混乱は当然だが、拍車をかけたのがボーナスの不払い。日本は、4月25日に予定されていた3月分のボーナスの振り込みが予定通りに行われなかった。過去、同業他社が事業終了や日本撤退に至った際は、終了前の活動実績に対する最終ボーナス≠ヘ支払われることが通例だった。会社を支えたフィールドに筋を通す業界の不文律が果たされなかったことになる。
 やはり通例と言える、終了発表後の在庫セール≠熏sわれていない。いずれも、世界共通の管理システムの停止が理由として大きいという。このような状況は本社があった米国も同様で、当初、フィールドは周章狼狽するしかなかったという。
 ただ、日本や他の海外市場と異なった点もある。2年前に同社を離脱≠オていた元トップリーダーの新会社の存在だ。

(続きは2025年5月22日号参照)