トップインタビュー シャルレ 林 勝哉 社長 

報奨機会を平準化、月単位〜通年に
育成インセンティブ「手厚く」



 昨年、売上の柱である「レディースインナー等販売事業」の抜本的構造改革などを目的として、5カ年計画を策定したシャルレ(本社・神戸市中央区)。取り組みを本格化させる2026年3月期は、新たなビジネスモデルへの転換を図る一環として、短期集中型だった仕入れキャンペーンを月間〜通年単位に変更。新規開拓の活性化や販売組織の若返りのため、代理店および特約店の育成インセンティブを強化した。事業改革の狙いを林勝哉社長に聞いた。(インタビュー実施日は2月28日)
 

24年コンテスト
入賞参加者3千名

   ――昨年10月、2035年3月期を最終年度とする「シャルレグループビジョン2025」(以下ビジョン)を策定した。このビジョンにおける5カ年の中期経営計画(※1)の取り組みの一つに、下着等MLMのレディースインナー等販売事業の業績回復を軸とする事業構造改革を盛り込んだ。25年の具体施策を伺いたい。
 「施策は大きく3つをあげられる。一つはイベント関連。50期(=2024年度)と重なるものは、1月に、ビジネスメンバー(※2)を対象とする新春セミナーを全国32カ所で開催した。ここで、今後出す新商品の発表や昨年の成績優秀者の表彰を行った。
 2月は、昨年9月〜11月の『コンテスト(※3)』の入賞者を対象に、『シャルレオータムコンテスト入賞者セミナー』を東京と神戸で開催した。2会場を合わせた参加者は約3000名。上位の入賞者約800名は、3日間のクルーズツアーに招待した」

 ――26年3月期に計画するイベントは。
 「例年5月に開催している代理店セミナーで、51期(=2025年度)の会社方針の説明と表彰を行う。51期は当社の創業50周年にあたる。代理店と会社が一体となって盛り上がれる企画を予定している(※4)。
 商品の販促を目的として、例年7月〜9月に実施している『オータムフェスタ』は、全国65会場を予定している」

コンテストを終了
短期集中「そぐわない」

 ――2つ目の施策は。
 「『コンテスト』を見直し、特約店や代理店の新規育成に特化したインセンティブを実施する」

 ――見直しの中身は。
 「『コンテスト』を終了する。創業からほぼ50年間、ずっと続けてきた。当社にとって非常に大きな決定と言える」

 ――理由は。
 「現在進めている抜本的な事業構造改革の一環となる。ビジョンでは、訪問販売ならではの強みと通信販売の利便性を両立させた、当社独自のBtoC型のビジネスモデルへの転換を目標としている。

(続きは2025年5月22日号参照)