事業終了後のフィールドは? 有力グループの大部分、組織移動「完了」か
国内はシズルなど、米市場はアマーレなど
▲モデーアの有力リーダーおよびグループは、米市場でアマーレ(写真はWEBサイト)への移動が確認されたほか、日本ではシズルジャパンへ移動したと見られるという
突然の事業終了に続いて、業界関係者を再び驚かせることとなった、米シャクリーによるモデーアの事業買収。驚きの理由は、そのタイミングだけではない。事業終了にともない、組織移動を起こしているMLM企業が買収の対象となったことも指摘できる。MLMにとって、リクルート力を兼ね備えたリーダーと、その傘下にある根強い愛用者こそが最大の資産と言っても過言でないからだ。モデーアが事業を展開していた主要市場の米国とオーストラリア、日本では、終了が伝えられた直後より、大規模な組織移動の動きが浮上。5月末時点で、有力グループの大部分は移動を終えるか、その目途をつけたと見られている。
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「フィールドの動きは速い。終了が分かった後の約1カ月で、多くのグループは次の会社の算段をつけたようだ」。モデーアジャパンに近かった関係者の一人は、こう口にした。MLMの組織の一部が同業他社に動いたり、独立して会社を興すことは業界の常。事業終了となれば、さらに素早い判断が求められる。業界の歴史において幾度も繰り返されてきた「当たり前のことが今回も起きている」とつぶやく。
本社があった米国では、5月中旬までに、4組の元リーダーが同業他社の米アマーレグローバル(カリフォルニア州)に移動したことが分かっている。4組のうちの一人で、コーチャーとして活動した後、約8年前よりモデーアで活動してきたLisaCox氏は、米業界メディアの一報において、アマーレへの参加は「大きな転機」で、「シームレスで元気付けられる移動となった」とコメントした。
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他の一人はアマーレに移動後、約2週間でトップクラスのタイトルに昇格したとされ、相当数のグループを引き連れたとみられる。
移動の伏線になったと見られる出来事は、昨年6月の経営トップ交代だ。モデーアCEOを同年3月に辞任していたアスマ・イサク氏が、アマーレの新CEOに就任。移動したリーダーは前出メディアで、イサク氏を「よく知っており、信頼している」とコメント。同氏との過去のつながりを頼ったと考えられる。