あの「懲りない面々」「悪魔的カリスマ性」を発揮
ダイレクトセリング市場に精通する業界人に、現場の過去・現在・未来を語ってもらう新シリーズ「Voice of Field」。1回目は、MLM業界に40年以上携わる青山テツヤ氏(匿名)の寄稿をお送りする。
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MLM業界に身を投じて40年。現場ディストリビューターとして汗を流し、マーケティングコンサルタントとして多くの企業の浮沈を見届けてきました。そして、主宰企業の内側からも、この業界の光と影を目の当たりにしてきました。その長い道のりの中で、常に私の脳裏をよぎるのは、ある種の「懲りない人たち」の存在です。
彼らは人を巻き込むことにかけては天才的ですが、その実態は自己中心的で、法律や倫理を軽視し、ただひたすら金儲けにしか興味がない。結果として築き上げた組織や会社を破綻させ、また何食わぬ顔で別の場所で同じことを繰り返すのです。今回は、そんな彼らの実態を、業界の「裏話」を交えながら深掘りしてみたいと思います。
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彼らの最大の特徴は、その「悪魔的カリスマ性」にあります。人を惹きつけ、瞬く間に賛同者や支持者を作り出す。人たらしである彼らの言葉は力強く、説得力があり、自己実現や夢、成功をあたかもすぐに手の届くもののように語ります。
しかし、その根底にあるのは、己の欲望を満たすための計算された「甘い罠」に他なりません。彼らにとって、語りかける相手は高額登録を得るための財布であり、人脈を広げるための連絡帳としか思っていないことが大半です。
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新規メンバーの獲得のためには手段を選ばず、誇大広告や虚偽の説明も厭いません。そのやり方は驚くほど大胆です。
初めて出会う方との会話やコミュニケーション能力は非常に優れており、彼らが動き始めると、日本中の知り合いがいる地域のミーティング会場を積極的に訪れます。そして薬機法アウトの話を巧みにメンバーに語らせ「この製品を使って歩けなかったのが歩けるようになったんです」「私の姉に飲ませたら癌細胞が消えてしまったんです」などの話やジェスチャーをスマホに録画し、SNSでばらまくのです。
MLM業界に身を投じて40年。現場ディストリビューターとして汗を流し、マーケティングコンサルタントとして多くの企業の浮沈を見届けてきました。そして、主宰企業の内側からも、この業界の光と影を目の当たりにしてきました。その長い道のりの中で、常に私の脳裏をよぎるのは、ある種の「懲りない人たち」の存在です。
彼らは人を巻き込むことにかけては天才的ですが、その実態は自己中心的で、法律や倫理を軽視し、ただひたすら金儲けにしか興味がない。結果として築き上げた組織や会社を破綻させ、また何食わぬ顔で別の場所で同じことを繰り返すのです。今回は、そんな彼らの実態を、業界の「裏話」を交えながら深掘りしてみたいと思います。
しかし、その根底にあるのは、己の欲望を満たすための計算された「甘い罠」に他なりません。彼らにとって、語りかける相手は高額登録を得るための財布であり、人脈を広げるための連絡帳としか思っていないことが大半です。
初めて出会う方との会話やコミュニケーション能力は非常に優れており、彼らが動き始めると、日本中の知り合いがいる地域のミーティング会場を積極的に訪れます。そして薬機法アウトの話を巧みにメンバーに語らせ「この製品を使って歩けなかったのが歩けるようになったんです」「私の姉に飲ませたら癌細胞が消えてしまったんです」などの話やジェスチャーをスマホに録画し、SNSでばらまくのです。