DS化粧品 フックアイテムで新規取り込み

ポイントは機能性と分かりやすさ



▲新開発の美容成分を配合した「ノエビア リセット セラム」(ノエビア)
 ダイレクトセリング化粧品分野では、老舗を中心に最高級ブランドの強化が相次いでいる。高付加価値・高機能化によって自社製品の強みを訴求するのは、ブランドと長く付き合うコアユーザーの獲得・育成を目的としたものだ。一方で、最高級シリーズの多くはライン使いを前提としてものであり、ブランドに触れたことのないユーザーが使用するにはいささかハードルが高い。そのために存在するのが、単品使いも可能で、かつ訴求力に優れたフックアイテムだ。ライフスタイルや価値観の多様化によって、ユーザーが化粧品に求める機能性も細分化の一途を辿っている。特に高機能・高付加価値で訴求するダイレクトセリング化粧品では、どのようにブランドに興味を持ってもらうか、最初の一手が肝要だ。
 代表的な例は、ポーラのシワ改善ブランドである「リンクルショット」シリーズ。今年1月に新アイテム「リンクルショット セラム デュオ」を発売した「リンクルショット」ブランドは、シワ改善アイテムの草分け的存在として認知されている。基幹アイテムの「リンクルショット メディカル セラム」は、国内初のシワ改善美容液として登場して大ヒットを記録、ポーラの業績に寄与した。現在は、コロナ禍前の爆発的ヒットに比べれば、競合商品の増加などもあり、さすがに勢いは落ちているが、依然としてポーラを代表するブランドであることには変わりない。

(続きは2025年10月2日号参照)