DS化粧品4社の直近業績 強まる高付加価値路線

ロイヤルユーザー育成がカギ 販売組織の高齢化、対策は



 デジタルツールの活用や新しいサロンビジネスのあり方など、「次の一手」への模索が続くダイレクトセリング化粧品市場では、全般的にはコロナ禍の打撃から脱却し、回復基調がみられるようになってきている。一方、各社個別の業績をみると、それぞれ状況が異なっている。このビジネスはこれまでも業界環境の厳しい変化に晒されながらも、時代のニーズに適応して事業を継続してきた。現在、それを下支えしてきた販売組織の高齢化がいよいよ深刻なものとなっており、業態改革を一層難しくさせている。強みである「リアル顧客接点をベースとしたデジタルの有効活用」が改革のキーワードだが、具体的な成果が出るのはまだ先になりそうだ。
 

堅調なノエビア
二極化に対応

   グラフは、ダイレクトセリング化粧品4社(ポーラ、ノエビア、シーボン、アイビー化粧品)のコロナ禍前から現在までの業績の推移を示した。グラフ1では、コロナ禍前から直近までの売上高営業利益率の推移を、グラフ2〜5は、各社の売上高および営業利益率を個別に示した(ポーラはポーラ・オルビスHDビューティケァ事業におけるPOLAブランド、ノエビアはノエビアHDにおける化粧品事業)。
 各社の売上高の推移をみてみると、この9月に本決算を迎えたノエビアノエビアホールディングスの2025年9月期は、連結ベース売上高が前年同期比1・4%増の647億2400万円、営業利益は同3.0%減。このうち、主力の化粧品事業は売上高が同1.5%増の505億2500万円、セグメント利益が同0.5%増の122億9200万円となり、総売上に占める割合は同0.1ポイント上昇の78.1%となった。ノエビアは、カウンセリング化粧品では、最高級ブランド「スペチアーレ」や、ロングセラーのエイジングケアブランド「505」など、高機能・高付加価値路線を以前から展開してきたが、昨今その動きが強まっている。前期は、美容液「シルキーリフト」や、「スペチアーレ×ニューロジック 薬用セラム」、「リポソーム ウルトラエース」などを投入し、この動きを強めた。
 ニーズの二極化が進む化粧品分野では、コアユーザーの関心を集めやすい高価格帯と、コスパ重視の低価格帯の需要が高まっている一方、中価格帯の動きが鈍い。

(続きは2025年12月11日号参照)