トップインタビュー ニュースキンジャパン 小林 和則 社長

▲小林 和則 社長
トップに聞く「戦略」と「展望」 ニュースキンジャパン
ニュースキンジャパン(東京都港区)の25年12月期は、米本社のグローバル政策の影響を強く受けた。1月〜9月の累計売上は前年比で3・4%減。経営効率化のためSKU数が約3分の2に絞られたことで、終売品の愛用層の一部離脱を生じた。一方、基盤となる主力サプリメントと定期購入の強固さは変わっていない。小林和則社長に話を聞いた。
(インタビュー実施日は25年11月25日
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――今期(=25年12月期)の売上の状況について伺いたい。米本社が公表している第1四半期〜第3四半期の累計(1月〜9月)は約195億4900万円で、前年同期比は3・4%減となった。
「良くはない。ただ、予測していた通りとは言える」
――理由は。
「一番大きいのは、グローバルで製品の点数を絞るプロジェクトを進めてきたこと。SKUのリダクションが日本の売上にどれくらいの影響を生じるか、事前にシミュレーションして本社には伝えてきた。
日本は、海外のマーケットと比較した場合、売上に占める愛用者の比率が圧倒的に高い。ビジネスメンバーが多いマーケットであれば、『この製品がなくなるなら、あちらの製品を買って(報酬計算の基準となる)ポイントを立てよう』となる。
けれども愛用者はポイントを意識しない。ほかに代替品がないと判断されれば、買うことをやめてしまう。減収の大部分は、SKUの見直しによるところが大きい」
――見直しの理由は。
「様々だ。例えば、原材料費の高騰。企業としては当然、利益を確保するため効率化を進めることになる」
――見直しの対象となった製品は。
「一つは用途、目的が重複する製品。例えば、化粧品のクリームをあげられる。メイクアップはラインで大幅に減らした。コスメ系はグローバルの政策として縮小の方向にある」>
――サプリメント系は。
「『オイスターマックス』や『バイオギンコ』などが対象となった。もちろん、製造コストと売れ行きのバランスを見た上で、決定は行われている。ただ、一定数のコアなファンがついていたことも事実。その売上がなくなることは、やはり厳しくもある」
――SKU数をどれくらいにしたのか。
「もともとのSKU数は三百以上。これを、昨年(=24年)、二百五十〜二百六十くらいにした。今年(=25年)に入って、さらに二十〜三十くらい減らした」
――今後は。
「細かい調整の関係で、来年(=26年)に持ち越す製品も一部あるが、ほぼ一巡したと言える。最終的に、二百十〜二百二十くらいに落ち着く見通し。来年は、SKUの影響から脱することになると思う」 利益「ほぼフラット」
――今期の利益面はどうか。
(続きは2026年1月1日号参照)
