特商法改正へ、「検討会」がスタート
6年ぶり発足、16委員中6委員が経済界から
デジタル取引トラブルの対策、議論先行か
1月22日、特定商取引法の改正を見据えた有識者会議体として、消費者庁が「デジタル取引・特定商取引法等検討会」をスタートさせる。同趣旨の会議体の発足は6年ぶり。委員は16人中6人が経済界から選出され、消費者団体や法学者・弁護士の委員との積極的な討議が予想される。論点は大きく2つ。デジタル取引の急速な進展にともなう新手の消費者トラブルと、ダイレクトセリング関連は点検・レスキュー商法や脱法マルチで、効果的な対策を検討していく。まずは、前者のデジタル関連の議論が先行するとみられる。
DS系はレスキュー商法、悪質マルチ
「消費者トラブルが目下生じているもの、特定商取引に関連する消費者被害の防止、こういったことが射程に入ってくる」「被害件数等をウォッチしている」「件数増加となると、悪質なレスキューサービスやマルチ商法が非常に顕著と考えている」。
1月15日の定例会見で、「デジタル取引・特定商取引法等検討会」(以下検討会)の主要な検討課題を問われた堀井奈津子長官の返答だ。
長官の言葉通り、ダイレクトセリング関連の議題は、不意打ち性のあるレスキュー商法や点検商法で高額な代金を請求するトラブルや、現行規制をすり抜ける後出しマルチ、詐欺的な投資商材を売りつけるモノなしマルチが予定されている。
DS業界から見た場合、いずれのトラブルもアウトサイダーの手口。市場から排除する必要性は業界も共通認識をもつ。しかし、過剰規制によって大多数の健全な事業者が営業活動を阻害される訳にはいかない。過去の法改正議論と同様、その手法が大きな争点となってくる。
一方、検討会における議論はもう一つのテーマが先行する可能性を考えられる。急速に普及するデジタル取引の特性に起因した新たな消費者トラブルへの対策だ。
チャット勧誘、ダークパターン
消費者庁は、デジタル取引トラブルを生じているプロセスを@広告・勧誘A契約B解約の3つに整理。具体的な検討課題として、@はSNSチャットによる悪質な勧誘、Aは意思形成を歪めるUIによる誘導、B解約を妨害するページ設計――をあげる。