DS化粧品 地域密着の活性化策
リアル・デジタルの併用
▲5月の恒例行事となっているオッペン化粧品「ローズウィーク」は今年も開催される(写真は昨年のようす)
SNSでの情報発信が全盛の現在、ダイレクトセリング業界でもインフルエンサーを起用したり、公式インスタグラムなどでさまざまな情報を発信する取組みが行われている。その一方で、このビジネスの最大の強みである「リアルならではの体験」にフォーカスし、再構築する動きもみられる。アプローチの方法はさまざまだが、キーワードの1つには「地域密着」がある。もともと従来型訪販の時代から地域に根ざした活動で愛用者を広げてきたが、サロンビジネスも、従来型訪販の「外から見えづらい」という課題を解消するため、誰でも来訪できる店舗を新たな顧客接点として活用する目的で浸透していった。現在はそれらのサロンも消費者ニーズの変化に合わせて新たな役割が求められるようになっているが、「地域密着」はすなわち販売員やブランドの信頼感にもつながることから、時代が変わったとしても不可欠な要素であろう。
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「地域密着」を体現する手法も多様で、例えば、老舗化粧品企業の1社であるオッペン化粧品では、毎年5月に開催しているイベント「ローズウィーク」が、地域密着型の取組みとして地元に定着して久しい。初回の2014年の開催から10年以上が経過して、大型連休明けの風物詩として認知されている。イベントには、近隣住民やばら愛好家をはじめ多くの来場者が訪れ、企業単体ではなく近隣の大学や組織・団体との連携によって内容を充実させてきた。期間中には、地元・吹田市の市長が訪問し、瀧川社長やばら園を訪れた市民と交流する姿もみられる。
オッペン化粧品の「ローズウィーク」は、本社敷地内にあるばら園「オッペンローズガーデン」を一般公開するイベント。コロナ禍だった時期はオンラインでばら園のようすを配信するもあったが、2022年からリアル開催を再開し、継続開催している。植えられているばらは、337種4000本にも及び、「ローズウィーク」の時期は、「エリカ87」「リベラ87」といったオリジナル品種が満開となる。ほかにもこのばら園でしか見ることのできない品種があり、ばら愛好家には注目されている。期間中はパンや焼き菓子、小物雑貨の販売、バラ苗販売のほか、伊勢丹新宿店で人気のイタリアンデザート「ローズジェラート」などのブースが出店されており、これらは地域の組織・団体とのコラボレーションで行われている。