老舗DS化粧品の取組み 「リブランディング」で現状打破

ニーズに即して変容
リアル体験の価値訴求


▲ジェンダーレス≠ナ既存イメージからの脱却を図る(写真はシーボンコンセプトショップ)


▲新しいポーラ像≠フ試金石となる「POLA SALON+」。
 ビジネスモデルの改革が急務となっているダイレクトセリング化粧品分野。一部では、経営側、現場で活動する販売員の世代交代が円滑に進んで手堅い組織運営をしている企業もあるが、多くの場合、特に老舗企業は厳しい環境が続いている。コロナ禍を経て変化した消費者ニーズへの対応に加え、高齢化が進み営業力が低下している販売組織の刷新という大きな課題に直面しているが、問題を抜本的に解決する特効薬は存在しない。そんな中で、停滞しがちな販売組織に新風を吹き込み、新規ユーザーへアプローチする一手として近年目立つのが「リブランディング」だ。特に、創業何十年という節目に合わせて大掛かりに実施するケースが多く、現状打破を狙う。

多様化見据え
対象を拡大

 2026年1月に創業60周年を迎えたシーボンは、主力のフェイシャルサロン事業のテコ入れを目的に、2023年からリブランディングプロジェクトを進めてきた。新ミッション、新コンセプトや新ビジュアルなどを発表し、段階的に製品のリニューアル、サロンの改装、サロンで接客するフェイシャリストの知識・技術・サービスの向上を図っている。サロンビジネスの先駆けの1つであるシーボンは、自宅でのホームケアと、フェイシャリストサロンでのサロンケアを組み合わせることで商品の購入と来店によるスタッフの施術、コミュニケーションを合理的に組み合わせて独自のビジネスモデルを展開してきた。現在も100店舗近い規模のサロンを全国に展開、ダイレクトセリング業界では先行して異業種とのコラボレーション、展示会等のイベントでのブース出展などでブランドを露出し、知名度を高めてきた。一方、もともとユーザーの年齢層が比較的高めであることや、美容市場全般で競争が激化していることを踏まえ、60周年を機に本格的なリブランディングに乗り出した。
 新コンセプトでは、ホームケアとサロンケアという人の手≠ノよってケアを提供し、「揺らぎを安定、そして調和させてビューティーリズムを整える」という「共奏美容」を提案。リアル拠点の「フェイシャリストサロン」では、スタッフの制服を刷新したほか、店舗自体の位置づけも改め、都市部では高付加価値訴求型のラグジュアリータイプを、近郊部では従来の「フェイシャリストサロン」のコンセプトを踏襲し、新たなユーザーとの接点となるよう役割分担を区分するとしている。2025年1月には東京・六本木のシーボンビル1階に「シーボン コンセプトショップ」をオープン。初のジェンダーレスサロン≠ニ位置づけて多様なニーズに向けて発信している。ショップでは、製品の購入、ショップ限定のフェイシャルケアやボディケアのメニューを用意。カップルや友人同士で利用できるペアルームも備えて時代に即した商品・サービスの提案を行う。

(続きは2026年4月2日号参照)