ダイレクトセリング化粧品 事業領域の拡大進む
地域連携で掘り起こしも

▲クイックメニューでトリートメントを提供するシーボンの「イマトリ」

▲ポーラはさまざまな地方自治体と包括連携協定を締結している(写真は山口県宇部市との締結のようす)
若年層ねらう
御木本製薬は、2025年4月に新規事業として化粧品ブランド「LINK+U」を立ち上げた。100%子会社のLINKが販売を手がけ、主力の「ミキモトコスメティックス」ブランドとは異なるマーケットに乗り出した。洗顔料、化粧液、保湿乳液の4品を販売しており、価格帯は3000円台〜5000円台に設定。メーンターゲットは30代女性で、販売チャネルは公式オンラインストア等。SNSを積極活用し、デジタルツール世代へのアピールを強めている。製品特徴は、海藻をはじめとした自然由来の素材を採用。独自の処方技術とともにナチュラルとサイエンスを融合したスキンケアブランド≠ニして訴求している。ミキモトコスメティックスでは、真珠由来の成分でハイブランドとして地位を確立してきたが、「LINK+U」ではもって手軽に化粧品を使いたいユーザー層の開拓を狙う。
シーボンは現在、リブランディングによるブランドの強化を進めているが、新規事業による基盤強化も手がける。2024年1月にヘアケア事業を立ち上げ、東京および神奈川で3店舗を展開している。手軽に通いやすい価格でトリートメントを提供することをコンセプトとしており、基本工程は人の手を介さず、トリートメントの施術のみを国家資格(美容師資格)を保有するスタッフが行う業務フローによって効率化。これにより、通常の美容室で行うものと同等のサロントリートメントを、1500円(税込1650円)で提供している。施術終了までの所要時間は約15分が目安で、比較的高額な「フェイシャリストサロン」とは異なるユーザー層の開拓を図り、事業の多角化によってサロン事業の弱体化をカバーする狙いだ。同社ではこれまでにも新規事業に挑戦しており、2021年9月には、結婚相談所「シーボン マリアージュサロン」を東京・六本木に開設。サロンでのケアや婚活コーチによる個別指導によるサポートで訴求したが、競合とのバッティングや、マッチンアプリへのニーズシフトなどを背景に業績が伸び悩んだ結果、2023年8月をもってブライダル事業から撤退した。前出のヘアケア事業は、ブライダル事業撤退後にスタートした新規事業。本業に比べればその規模は微々たるものだが、新規マーケット創出を図る姿勢が強い。
自治体と連携
ダイレクトセリング化粧品最大手のポーラでは、グループとしてはさまざまな新しいアプローチを展開している。その一環として近年特に力を入れているのが地方自治体との連携だ。2017年からこれまでに、秋田県や大分県、青森県、鳥取県、長崎県といった県レベル、仙北市(秋田)、北九州市(福岡)、徳島市、別府市(大分)、八戸市(青森)、高山市(岐阜)、宇部市(山口)といった市レベルまで幅広い自治体と包括連携協定を締結している。
