デジタル取引・特商法検討会 事務局が改定案提示

SNSチャット…目的告知など電話勧誘並み規制
ダークパターン…反復操作・威迫文言など規制
契約・解約…「分離」表示禁止、解除拒否は指示

 消費者庁の「デジタル取引・特定商取引法等検討会」(座長=大屋雄裕慶應義塾大学法学部法律学科教授)は4月月16日に第4回会合を開催した。悪質なSNSチャット勧誘、ダークパターンを用いた定期購入商法、不当な返品特約・解約妨害を排除するための特商法改正案を事務局が提示。委員の間で、賛同する意見や懸念点が述べられた。次回会合は5月18日を予定。
 近年、SNSのチャット機能を利用して投資話等をもちかける消費者トラブルが増加。その不意打ち性や誘引性、複雑性を鑑みて、事務局は電話勧誘販売と同等の規制案を示した。
 勧誘に先立つ氏名等告知を義務づけ、禁止事項として不実告知・事実不告知、威迫・困惑、再勧誘を設けるもの。同案は、第2回検討会で事務局が重要論点にあげていた。
 ダークパターン規制は、ネット取引全般を念頭に、消費者の意に反して申し込ませる表示・UIを禁止するため、現行法を基礎としつつ、これを具体化・拡張する案を示した。
 一般的な消費者が通常の注意を払って見ても、取引の中身を正確かつ容易に認識できない、虚偽・不明瞭な表示・UIを想定。取引の中身や表示・UIの例として、契約の支払い金額や期間、商品の性能・内容に関するクチコミ、在庫情報、タイムセールなどをあげた。
 また、契約申込に係り、操作の反復または威迫的文言等を用いて迷惑を覚えさせたり、不安を生じさせて、消費者が望まない方向への変更を迫る表示・UIも規制の対象にあげた。
 21年改正後もトラブルが高止まりしている定期購入商法は、契約の最終確認画面で契約ボタンを押した際、支払い金額を一覧表示させる義務や、初回金額のみ表示する等の「分離表示」の禁止を提案した。
 最終確認画面で注文確定≠キる前に、契約内容を変更させるケースは、同じく支払い金額を一覧表示させる義務や、変更前後の内容を対照表示させるアイデアを示した。
 解約に関連するトラブルは、過度に複雑な手続きを求める解約妨害の禁止を提案。オンライン契約なのに解約を電話に限定する、合理的理由がない複数の追加手続の要求、解約手続の入口が著しく分かりにくい――といったケースを取り上げた。
 また、不当な返品特約を指示の対象とすることを提案。商品の送付先の誤り、注文と異なる商品の送付、不良品などの事実確認を行わず、特約があることのみを理由に、債務不履行による解除権行使等を拒む行為を処分できるようにする。特商法は訪問販売、電話勧誘販売等で、債務履行の拒否・遅延を指示対象としている。

(続きは2026年5月14日号参照)