ダイレクトセリング化粧品 多様化する事業強化策

体験≠ナ独自性訴求
OEM提案などノウハウ活用



▲肌チェック体験で事業の基本を訴求(シーボン)

▲独自技術でOEM・ODMを提案(ゲオール化学)
 ダイレクトセリング化粧品市場では、成熟期にあるサロンビジネスの「次の一手」を構築するべく、さまざまな改革が進められている。販売員の高齢化やサロンなど地域の拠点の減少などによって、主力の販売組織が縮小する中、OMO戦略を推進することでダイレクトセリングのあり方を大きく変えていこうとするのが主な流れだ。それとは別に、新規マーケットの創出にも力を入れている。先ごろ都内で開催された美容関連の国際見本市「ビューティーワールドジャパン」には、ダイレクトセリング化粧品企業のブース出展もみられた。美容業界では同業他社だけでなく医療分野との競合も激化しており、出展社は製品・サービスで独自性を強く訴求した。


 シーボンでは、出展ブースにおいて創業60周年を迎えたことを訴求するとともに肌チェックを行える設備を用意して体験型の紹介を行った。同社はこれまでさまざまなイベントや商業施設にブースを出展し、肌チェックを通じて新規顧客の獲得を図ってきた。全国に100店舗規模を展開する「フェイシャリストサロン」で培ってきたカウンセリングのノウハウと、肌チェック体験によって直接アピールできる体験ブースの親和性が高いことから、同社はブース出展に力を入れている。ビューティーワールドにおいても来場者に肌チェック体験で訴求していたが、美容関係者が多数来場するこの見本市では、新規顧客の獲得にとどまらず、OEM・ODMの提案、さらには販売代理店の提案も行う。特に販売代理店の募集では、@製販一体の50年以上の実績と経験、A初期費用0円でスタート可能、B自由な経営スタイル、C余剰在庫の心配なし――といった点をアピールし、参入しやすいビジネスであることを強調している。新規参入の場合は商品体験や打ち合わせの後に契約となるが、その後も各講習やアフターフォローを行うことで、事業の継続を支援する体制を整えている。商品はリアル販売だけでなくEC販売も可能で、多様化するニーズにも対応する。
 今年1月に創業60周年を迎えたシーボンは、ブランド力の強化を進めてきた。サロンビジネスの先駆けとして、低単価のエステ体験で誘客するスタイルは、現在ではさまざまな美容関連サービスで導入されている。また、消費者のニーズも変化しており、同社はサロンのあり方とロイヤルユーザー向けの店舗と、従来のスタイルを踏襲した一般店舗の二路線に分けて地域ごとの戦略に取り組んでいる。あわせて、男性など将来的に成長が見込まれるマーケットへの展開も進めており、サロンビジネスを基軸に事業基盤の強化を図る。


 ゲオール化学では、OEM提案をメインにブースを出展した。大阪市中央区に本社を置く同社は、1957年創業の老舗ダイレクトセリング企業の1社だ。

(続きは2026年6月4日号参照)