エステJIS制度 業界健全化の切り札になるか?
相次ぐ大手サロンの不祥事

このように、業界側ではエステティック産業の健全化・発展に向けた取組みが進んでいるが、課題は山積みの状態だ。特にこの1年を振り返ると、業界、特に大手サロンで不祥事が多発している。消費者庁は1月30日、エステティックサービス大手のスリムビューティハウスの特定継続的役務事業に対し、特定商取引法違反で3カ月の業務停止命令を出した。同社では、痩身エステを体験するために来店した顧客に対し、執拗に契約を迫ったり、ダイエット食品の解約ができないかのように説明するなど、複数の違反がみられた(不実告知、迷惑勧誘)。また、3月にはシェイプアップハウス、ミス・パリ・ジェイピーエヌ、スリムビューティハウスの3社に対し、景品表示法にもとづく措置命令を出した。さらに遡ると、2025年は脱毛サロン「ミュゼプラチナム」を運営するMPHが破産し、多くの会員が利用できなくなるなど社会問題化した。
エステティックサービスに関わる相談件数(PIO―NET)の相談件数は、2016年度から2021年度までは概ね5000件〜8000件で推移してきた。が、2022年度の相談件数は2万2323件、2023年度は1万504件と急増。2024年度は9745件と再び1万件を下回ったが、2025年度は増加するとみられる。近年、脱毛サロンの破綻が相次いでおり、問題視されている。また、2022年4月から成年年齢が引き下げられたことにより、18歳からローン契約等が可能になったことで、若年層においてもエステティックサービスにおける高額契約のトラブルが多発している。
