特商法執行とAI活用 執行を効率化、特商法検討会で賛同集める
試作モデル℃タ用に達せず、検証を継続
消費者庁の「デジタル取引・特定商取引法等検討会」は6月11日の第6会合で、法執行の効率化を目的としたAI技術の活用を討議し、委員の賛同を集めた。インターネット上の悪質な表示の収集、分析などを想定している。一方、消費者庁はすでに昨年度、AIを含むデジタル技術を法執行に活用する検証事業に着手しているが、実用レベルに達していない。精度向上を目指し、今年度も検証を続けている。
被害実態の速やかな分析を
事務局は、ネット取引における表示が膨大となり、広告配信や生成AIの急速な技術発展にともなって短期間に大量に作成・変更される中、「執行側もAI等の新たなテクノロジーを使いこなす必要がある」と説明。悪質な表示や消費者を誤認させるおそれのある表示を効率的に把握し、執行の効率化・迅速化を図るため、表示等の収集・分析・検知へのAI活用を提案した。
遠藤幹夫取引対策課長は、「AIにダークパターンを機械学習させる」「性質的に、WEBパトロールみたいなものに向いている可能性がある」とした。
殿村桂司委員(弁護士)は「AIの性能が飛躍的に向上しており、より巧妙な悪質事例の増加が予想される」「AIの活用は本当に必要なこと」と意見。島薗佐紀委員(弁護士)も賛同を示した。
事業者サイドは、片岡康子委員(新経連)が「AIを活用して、大量のデータから被害実態の速やかな分析をお願いしたい」と意見。今秋に刷新されるPIO―NETについて、AI対応させることが「大きな課題と思う」とした。
万場徹委員(通販協)は、「危ないサイトやSNSなどに消費者が近づいた時、警告を発するようなことができると一層いいと思う」と述べた。
スクレイピング懸念する声も
山家洋志委員(AICJ=アジアインターネット日本連盟)は、AI活用に賛同しつつ、運用にあたっては、事業者サイドに「実務的な運用ルールの相談をいただいた方がいいかもしれない」と意見。
