第80回ダイレクトセリング実施企業売上高ランキング 前期比0.2%減の1兆2905億円
回復基調から一転微減に
経営環境悪化も改革機運高まる


情勢や需要の
変化あらわに
回答企業を販売形態別(グラフ1参照)にみると、訪販が58社、MLMが48社で、2分野で回答企業の約9割%を占めた。売上ベースでは、訪販が6646億6100万円、MLMが5191億5100万円。小売・卸ベースともに、上位の企業ついては表1および2に掲載。小売ベース11位〜56位、卸ベース11位〜58位については2面に表を掲載している。前期で売上増収率が高かった上位10社についても、2面でまとめている。
小売・卸ベースの売上上位20社をみていくと、20社中8社が増収を達成した。日本トリムでは、2026年3月期において主力販路の職域販売が引き続き好調に推移したほか、海外のボトル水事業が2ケタ増を達成した。一方、先行投資を目的とする人件費・広告費等の増額、粗利の低い海外事業の構成比拡大、整水器の部材高騰が響いた結果、減益となった。売上上位企業の中でも大幅な増収を果たしたのはMED Communicationsで、2025年12月期においては84.7%増を達成。住宅リフォームや太陽光発電、オール電化など住設関連事業を幅広く手がける同社では、毎年100人以上の新卒を採用し、人材育成に力を入れて営業力の強化を進めている。さまざまな住宅の悩みや要望をワンストップで対応可能な体制を強みに売上を伸ばしている模様。
一方、ヤクルト本社やポーラといった老舗・大手では苦戦がみられる。ヤクルト本社は、ヒットアイテムの「ヤクルト1000」シリーズの需要が一巡し競合商品も増えてきたことや、海外市場では為替の影響を受けて減収減益となった。
ポーラは、コロナ禍を機に売上の低迷が続いており、2025年1月にはオルビスから小林琢磨氏が社長に就任し、基本戦略の見直しを進めている。化粧品大手・老舗企業の多くが販売員の高齢化やビジネスモデルの硬直化という課題を抱えているが、サロンビジネスをけん引してきたポーラは最も大きくその影響を受けている。現在、最高峰ブランド「B.A」を起点としたさらなるハイブランド化を強く推進しており、昨年12月には旗艦店をリニューアルするとともに、今年1月には新しいタイプのサロンを東京・青山にオープンした。
他の化粧品企業でも、販売組織の改革を行うとともに、ブランド刷新を実施して次世代のDS化粧品″\築を図る姿勢がみられる。
