デジタル取引・特商法等検討会 「書面電子化」見直し行わない方針

厳格要件「馬鹿げてる」「確信犯的に決めた」



 7月17日に開催された、消費者庁の「デジタル取引・特定商取引法等検討会」(大屋雄裕座長)の第7回会合で、事務局は、特定商取引法の「書面電子化」制度の見直しを行わない方針を示した。制度を導入した21年改正法附則の「施行2年後見直し」の期限が昨年6月に到来。事務局を務める取引対策課が利用状況等の検討に着手し、検討会の検討事項の一つに盛り込まれていた。事務局の方針に消費者側委員は消費者保護の観点から賛同を述べた一方、事業者側委員からは、デジタル化推進や厳格すぎる要件の不合理性などを理由に不満を呈する意見が相次いだ。検討会は今後、8月下旬の次回会合で中間とりまとめ案を討議する予定。

承諾書面ない相談電話勧誘が大半


 事務局は、見直しを行わない理由に、制度を利用するための要件によって、電子化に係る消費者トラブルの解決が図られていると説明。要件の一つである、電磁的交付を受けることの承諾書面(紙媒体)が発行されておらず、クーリング・オフにつながった事例を紹介した。
 事務局がまとめた相談処理状況によれば、契約締結にあたって電子書面を交付しながら承諾書面が発行されていなかった相談は、PIO―NETベースで25年度に179件が寄せられ、この大半が電話勧誘販売だった。
 24年の実態調査で、対面取引が主であることや「手続面の煩雑さ」(事務局資料より、画像参照)などを原因として、9割以上の事業者が制度を利用していなかったことも理由にあげた。



(続きは2026年8月6日号参照)