デジタル取引・特商法検討会 中間まとめ案が大筋合意、一部異議も

規制強化へ、レスキュー・点検商法や後出しマルチ
モノなしマルチ巡り紛糾、訪販協「連鎖が悪ではない」



 ダークパターン問題やレスキュー商法の対策などを討議してきた消費者庁の「デジタル取引・特定商取引法等検討会」(以下検討会)は、8月24日の第8回会合で、事務局より中間とりまとめ案が提示された。ダイレクトセリング関連は、これまでの会合で大筋の合意を得ていた対策が盛り込まれ、その基本的方向性に委員から賛同が示された。一方、法改正をともなう対策を見送る方針が示された一部商法については、複数の消費者側委員が反発。9月2日に行われる次回会合で、中間案の修正が図られる可能性も考えられる。

指針、別途に検討


 中間とりまとめ案で提示された、ダイレクトセリング関連の問題商法等への対応方針は6つ(表参照)。このうちレスキュー商法、点検商法、後出しマルチの3つは、6月11日の第6回会合で大筋の合意を得た対策案(6月25日号1面)が、ほぼそのまま盛り込まれた。今回の第8回会合でも、その基本的方向性に委員から賛意が示された。
 レスキュー商法の代表例はトイレ詰まり修理、鍵解錠、害虫駆除など。WEB広告等で格安の代金を表示し、修理等を依頼した消費者宅で、高額な代金による契約の締結を強要する。
 中間案では、WEBサイト等で表示している代金が著しく事実に相違したもので、「合理的な根拠」がないのに、表示していた代金から著しく乖離した高額な契約の締結を勧誘する行為を違法行為と位置づけ、行政処分の対象とする方向性が示された。
 他方、第6回会合では、依頼を受けてトラブルの内容を調べた結果、WEB表示より見積り額が高くなるケースは通常の商取引でもあり得るため、「合理的な根拠」の考え方のガイドライン等を求める意見が出ていた。
 中間案は、今回の検討会と別に、政省令・ガイドラインの中身を議論する場を設け、有識者の意見を「丁寧に聴取」して「取引実態を踏まえた検討を行う」と記載。特商法の改正案の成立後、改めて有識者会議が設置される見通しだ。

直罰規定、明確化


 家屋等の無料点検をもちかけ、本来必要のない工事・修理を契約させる点検商法は、その強引な手口とクーリング・オフに応じない金銭被害が問題視されている。
 中間案では、契約の申し込み等を行う前に、工事等を行って原状回復を困難にする行為を、訪問販売における違法行為と位置付け、行政処分の対象とする方向性が示された。
 また、現行法において、契約解除の妨害を狙った事実不告知や債務の履行拒否・遅延は、行政処分の対象にとどまる。これを念頭に、直罰規定のある不実告知、威迫・困惑に該当する悪質行為がク・オフで判断されるケースを明確化する方向性が示された。

(続きは2026年9月3日号参照)