アシュランの地域密着型戦略 新規事業の本格展開始まる

機能性表示食品のグァバ茶ペットボトル
最新設備で事業多角化へ



▲最新の生産設備を備えた出水ヘルスウォータ(鹿児島県出水市)


▲機能性表示食品として本格展開を開始した「出水のグァバ茶 神秘也」


▲「強みを活かしてOEM・PBにも力を入れる」と語る矢原芳孝社長
 アシュラン(本社・福岡県大野城市、東立子社長)は、化粧品の製造・販売事業を30年以上にわたり展開している老舗だ。近年はグループとして事業多角化にも注力しており、本社隣にある「グランドエンパイアホテル」は、ハイクラスの設備やサービスが好評で、さまざまな用途で活用されている。創業者である東孝昭前社長及び現社長・東立子社長の出身地、鹿児島県出水市では、「出水酒造」での焼酎づくり、宿泊施設「ホテル泉國邸」の運営、「出水農産」での作物の栽培に加え、「出水ヘルスウォータ」(本社・鹿児島県出水市、矢原芳孝社長)では、グァバ茶ペットボトルの製造・販売事業の展開。先ごろ、機能性表示食品として届出を完了し、本格販売を開始した。

グループの強み活かした体制


 アシュランが新規事業として立ち上げた「出水ヘルスウォータ」は、2024年10月に設立。グループが展開する出水酒造やホテル泉國邸と同じく、鹿児島県出水市に本社を置く。最新の生産設備を導入した工場では、主にグァバ茶ペットボトル「出水のグァバ茶 神秘也」を製造・販売している。当初は清涼飲料水として展開していたが、先ごろ機能性表示食品として届出を行い本格的な発売を開始した。
 グァバ茶にはグァバ葉ポリフェノールが含まれており、血糖値やコレステロール値が気になる人、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状が気になる人など、健康志向の高い消費者をメインターゲットに幅広いニーズがある。機能性表示食品「出水のグァバ茶 神秘也」は、名水として知られる出水の水と、出水農産で栽培しているグァバ葉を原料に用いており、飲み口はさわやか。ノンカフェイン飲料なので、子どもから大人まで幅広い世代で手軽に摂取できるのが特徴。機能性表示は次の通り。「本品には3―(4―ヒドロキシ―3―メトキシフェニル)プロピオン酸(HMPA)が含まれます。HMPAは、BMIが高めの方の腹部の脂肪とウエスト周囲径を減らす機能、継続摂取により食後血糖値が高めの方の食後に上昇する血糖値を元に戻しやすくする機能、LDLコレステロールが高めの方のLDLコレステロールや総コレステロールを下げる機能が報告されています。」。
 「出水のグァバ茶 神秘也」は、原料の生産から茶の焙煎・抽出、充填・出荷まで、一貫してアシュラングループで行っている点が大きな強みだ。原料を生産する出水農産と、ペットボトルを製造・販売する出水ヘルスウォータの本社は隣接しており、生産体制の連携はスムーズ。すべての工程が目の届く範囲で行われており、それが製品の安全性にもつながっている。グァバ葉は出水農産の大規模なビニールハウスで栽培されており、年に5〜6回の収穫が可能。製造に用いる水は、地下200メートルから汲み上げた地下水で、出水酒造で生産される焼酎「出水に舞姫」などにも利用されている。硬度20mg/Lの軟水で素材の味を一層引き出すとされる地下水は、出水酒造の敷地内で「出水酒造の仕込み水」として無料提供しており、容器を持参すれば誰でも持ち帰ることができる。出水の地下水については、ミネラルウォーターのペットボトル(名称・出水の地然水 金運なり)として一般販売している。

地域に根ざした企業を目指す


 2026年7月28日に発生した熊本地震では、出水ヘルスウォータは地震発生から2日後の7月30日、八代市へ支援物資を届け、被災者らの支援を行った。支援物資は、「出水のグァバ茶 神秘也」(200ミリリットル・800本、500ミリリットル・746本)、「出水の地然水 金運なり」(500ミリリットル・1920本、2000ミリリットル・17本)。同社の矢原芳孝社長は、「(出水ヘルスウォータの)設備やスタッフには大きな被害はなかったが、周辺地域では甚大な被害が発生した。地元企業として、出来る限りの支援をしていきたい」と語る。


(続きは2026年10月22日号参照)